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□種明かしはクリスマスのあとで
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12月26日19時0分

恋人達の一大イベント、クリスマスから一夜明けた26日。
夕食を終え、食後のティータイムをくつろいでいた
麗子が急に銀縁メガネの男の名を呼ぶ。

「ねぇ、影山。」
「はい、なんでしょうかお嬢様?」
「き…昨日、あなたがくれたネックレスについてなんだけど…。」


12月25日21時。
恋人のいない麗子は、
いつもより少し豪華なディナーと
毎年変わらぬ可愛らしいクリスマスケーキを
いつものように食べ、
いつものように先日の事件の顛末を話し、
そろそろお風呂に入ろうかしら…。
と考え、立ち上がったその時だった。

「お嬢様!」
「影山、お風呂に入るから支度…」
「先日お話させて頂いたプレゼントなのですが、
今、受け取って頂けますか?」

麗子の頬はいつものようにわかりやすく染まる。
「いっ…良いわよ。」
しどろもどろになりながらも、
平静を装って答える麗子。
そんなお嬢様を優しい眼差しで見つめながら、
影山は懐から小さな包みを取り出した。

「お嬢様…メリークリスマス、でございます。」

「かっ影山、開けてもよろしいかしら?」
「はい、もちろんでございます。」
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