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□非日常U
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「え?」
「……だから、許してやるよ。…俺を泣かせたこと」
あの日からなんだかんだあったが、結局2日でいつもの燐くんに戻っとった。
「俺もさ、皆に嘘つかれたままなのは嫌だったし…」
「燐くんっ…!!あ、ありがとう」
あ、あかん。喜びのあまり涙が。たった2日とは言え、周りからの刺すような殺気は恐ろしかった。
「うわっ、泣くなよ志摩、相変わらず格好悪ぃな。つーか今回は特別だからな!!」
「う…特別?」
「本当は昨日言うつもりだったんだけど………その、誕生日…だから」
「え?………………………………………………あぁっっ!!そうや俺昨日、誕生日やったんやっ!!燐くんのことで頭いっぱいで忘れとった!!」
あと誰も祝ってくれんかったから…。
「おまっ///恥ずかしいこと言ってんじゃねーよ!!」
「いやいや〜これは紛れもない事実やで〜。哀しかったわ〜」
「うっ…。あ、あのさ志摩………。プレゼントもあるんだけどいる?」
あ〜久しぶりに見たな〜この顔。カワエェなぁ〜。
「うん。欲しい」
「俺、志摩のことがすき」
「…」
「来年も欲しいなら、もう俺のこと泣かせんなよ」
燐くんは顔を真っ赤にさせたままばっ、と後ろに振り向いてはや歩きで去っていこうとする。
「ちょっ!ちょちょちょちょっと待って!燐くんっ!!もー一回言ってよ!!心のメモリーにインプットしたいからっ!!」
「そんなん…わざわざしなくても、聞き飽きるくらい言わせてみろよっ!!」
「!!うんっ。がんはるな、俺」
カチャッ…
「では、僕は志摩くんが兄の肩に添えている手を狙います。勝呂くんは、彼の頭を狙ってくれませんか?」
「任せとき…」
Fin.