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□少年(剣城兄弟)
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*子供時代\(^o^)/
*両親がいる。いたっけな?←





兄さんが、落ちた。
足を痛そうに抱えていた。
…その後は覚えてない。
ただ、帰った後に母さんにいわれた。
「サッカーなんてくだらない事やるからっ!」
と言っていた
まだ、子供だったため言い返せずに深く傷ついただけだった。
“サッカーなんて”
(サッカーのせいで、兄さんは…)


兄さんとの面会が許された。
「兄さん!」
喜んだのもつかの間。
兄さんは、ベットに寝転んでいた。移動するのも、車椅子でないといけないらしい。
「京介、お前のせいなんかじゃ無いんだぞ?」
と、父さんに言われた。
その言葉は遠回しに「お前のせいだ」と言われているような気がした。
兄さんは、一言も喋らずにただうなづいたり首を横に降るばかりだった。
兄さんは、しばらく笑わなかった


次の日、サッカーをしようとボールを持って玄関に向かった。
「京介。」
後ろから、母さんに話しかけられる。
「何?」
「サッカーなんて止めなさい」
「え…」
「サッカーなんて…あなたまで怪我なんかしたら…お金が…」
その言葉で、家を飛び出した。
無我夢中で公園へ走った。


ベンチに座って、軽く足でボールを転がした。
…母さんは、俺の心配や兄さんの心配をする前にお金の話をした。
なんだか、それが悲しくて悲しくて涙が溢れた。
何でだろうか。
ただただ、ボロボロと溢れるだけだった。
「う…うぅっ…」
まだまだ自分は子供だった。
少し、大人っぽいと言われるがそんな事は無い。
自分は無力だった。
兄さんを救う事は出来ない。
お金を貯める事も出来ない。
サッカーだってうまくはない。
…もう自分には何も無いのだろうか。


6時になった。
あたりは結構暗く、走って帰る。
「…ただいま…」
少し、小さめに言った。
「京介!!あんた、どこ行ってたの!?突然飛び出して…!こんな時間まで出歩いて…!!」
母さんは、そう言い俺の頬をバチンッ!と叩いた。
赤く腫れるほどに、勢いよく叩いた。
「あ…」
母さんは少し後悔したような顔をした。
「…寝るよ」
そう言って、俺と兄さんの部屋に行った。
鍵を閉めて。
鏡で自分の顔を見る。
真っ赤に腫れている。
(痛い)
でも、兄さんはこれ以上に痛かったんだろう。

俺は、泣く事を止めた。

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