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□吸血鬼パロ!
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俺は、倉間典人。
吸血鬼だ。
吸血鬼に生まれてしまった事を後悔していた。
両親を恨んだ。
何度も死のうと思ったか。
俺は、脳天を刺しても死なない。
高い所から飛び降りても死にはしなかった。
「南沢さん」
ある日、先輩で一つ年上の南沢さんに聞いた。
「なんだ?倉間」
「俺たち、吸血鬼って…その…どうやったら死ぬんですか?」
そんな、不吉な事を聞いた。
南沢さんは物知りだから。
何か知っていると思った。
南沢さんは顔をしかめて、
「知らない」
と、言った
でも、それは嘘だとわかったのだ



その日の夜には、屋敷にある書斎を漁った。
兵頭さんには、人間について調べたいと言った。
そう言うと、兵頭さんは俺の水色頭をくしゃくしゃと撫でて、えらいなと言った。
少し、悪い気がするが仕方が無いと自分に言い聞かせた。
書斎からは、月が丁度見えた。
今日は、下弦の月。
見ていると、急な目眩がした。
すぐに、本へと目を移し替えた
「吸血鬼…の…殺しかた…」
1番下の、奥の方にそれはあった
その本は、古臭く手書き。
この屋敷には、ずっと古くから吸血鬼が住んでいた。
きっと、その誰かが書いたものだろう。
吸血鬼は、100歳になると仲間から離れ子孫を残して行く。
それが決まりなのだ。
破ると、死が待ってるとか待ってないとか…
さあ、それはさて置き俺は本を開いた。
そこには、こう記してあった。

「下弦の月。それは恐ろしいものである。1時間当たると死にいたる…」
俺は、それを読み窓を見る。
すると、生憎雨。
次の下弦の月の時に



やっと死ねる。
そう、思った
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