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□吸血鬼パロ!
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吸血鬼は不死身。
東ヨーロッパの吸血鬼(ドラキュラ)は、二つの心臓(もしくは魂)があり、片方が潰れる・または負傷しても、もう片方は非常に丈夫であり、潰れたりする事は無い。
しかし、そんな不死身の吸血鬼でも、下弦の月に一時間以上当たれば死にいたるという。

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*東ヨーロッパの二つの心臓の吸血鬼は本に乗っていた物ですが、下弦の月に一時間以上当たれば死にいたると言う物はオリジナル設定です。
(何故ここで)←



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と、父の本には書いてあった。
そういえば、あの少年にあったのは下弦の月の日であった。
もしかしたらあの少年は…

確かめたかった。
この事は松風には言わなかったが
知りたかった。
やはり、自分も少しはあの少年に惹かれたのだろう。
本当に本当に…



食事中を覗いていると、後ろから、
「早く逃げろ…!」と言う声がした。振り返るとさっきの少年であった。
少年は、真っ黒な瞳をキッと蛇のように釣り上げた。
「嫌です!」
と、ついつい俺は声を張り上げてしまったのだ。
騒ぎを聞いて、食事中だった他の吸血鬼が多分、全員集まっていた。
「…君たちは、本当に人間なのか?」
そのうちに、あの大きな人が口を開いた。
俺は冷静に
「はい…」
と返事をした。
俺の肩を掴んで居る松風は、かすかに震えていた。
「そうか…。…ここは、君たちが来るべき場所じゃ無いんだ。帰ってくれないか…?」
「…嫌です…」
大きな男の、瞳をじっと見つめて答えた。
すると、その男はフッと笑う。



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