誰にも言えない恋だった…

□第2章 世界グランプリ
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合宿が始まり、ビクトリーズのみんなは各々、自分の足りない部分の調整だけでなくチームランニングの練習も行った。

そして合宿最終日の夜−。
鉄心先生を中心に合宿の仕上げとして肝試しのレースをすることになった。

 「ジュンちゃん、烈君って普段はしっかりしてるのに、本当にお化けは苦手なんだね。」
 「そうなのよ。小さい時からずっとなんだよ。J君はどうなの?」
 「Jはそういうのは大丈夫なんだよね。苦手そうなイメージあるけどね。」

梓は星馬兄弟の幼馴染でもある佐上ジュンとお互いの幼馴染のことについての話をしていた。
烈の意外な弱点を知った梓はちょっとビックリしていた。

 (Jは気の弱そうな印象あるけど、本当にああいったのは平気なんだよな…。)

合宿の総仕上げとなる肝試しのレース終了後、スイカを食べながら世間話を始めた。
ただ、鉄心先生はすぐに帰ってくることが無かったのが心配ではある。

 「Jは小さい時からお化けって平気だよね。」
 「うん。なんか平気なんだよね。梓ちゃんもだよね?」
 「もちろんだよ!」
 「そういえば烈君ってすごかったの?」
 「うん。私がどん引くくらいには…。」
 「そっか…。」

翌朝、梓はビクトリーズのメンバーとともに帰路についた。
帰りはジュンと一緒ということもあり、女子トークに花を咲かせながらだった。
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