恋する時間
□提案
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『…ということで、これからあなたたちそれぞれの家に1日泊まることにしたわ』
夢で骸に提案されたことを、彼らに話した。
「…めんど」
ベルは、めんどくさそうにつぶやいた。
「つーか、お前の話だって本当かどうか信用なんねーし」
『あのね、ベル。本当のことなの。事実なのよ』
「んなバカみたいなこと、あるわけねーじゃん」
『そう言うけど、実際に起きたんだからしょうがないじゃない』
「…てか、泊まりとかバカかお前は」
『だから、さっき言ったでしょっ!?私には時間がないのよ!恋して、その相手とキスして魔法解かなきゃいけないの!』
「う"ぉおおいっ!!いい加減にしろてめーらぁぁあっ!」
スクアーロの声で、私とベルの言い合いは終わった。
「だって俺、こいつ泊めたくねぇし」
『…あらそう。なら、ベルは外します』
「あン?なんで俺が除外されたみたいな言い方されなきゃなんねーの」
『"除外されたみたい"じゃなくて、除外したんです。私はあなたを恋愛対象とは見てません』
「…てめェ」
「もういい加減にしてくださいってー。どこのガキの喧嘩ですかー」
「全く、フランの言う通りだよ。めんどくさいね、君たち」
フランとマーモンが呆れ口調で言った。
『だってマーモン!』
「話を戻すぜぇ。…で、その泊まるっつーのは、いつから始めんだぁ?」
『今日からよ』
私の一言に、みんな静まり返る。
『…な、なに?』
「…何がなんでも、急過ぎないかい」
『だって、この変な魔法早く解きたいもの』
「…なんか、ミーたちアリスに振り回されてばかりですねー。なんかかわいそうですー」
「ほんとになぁ。そんなんじゃ、解ける魔法も解けないぜぇ」
「…フン。くだらねぇ」
「じゃあ、せめて順番はこっちで決めさせてもらうよ」
「ししっ。レヴィとか入れてやろうぜ」
『ちょ、レヴィは嫌!!』
「なんでもお前の言うこと聞かなきゃなんねーとか、ムカつくし」
『…なによ、ちょっとは助けようとか思いなさいよ』
「まだ時間あるじゃねーか」
『だから、早く解きたいの!協力してくれたっていいじゃない!』
「つーか、魔法にかかってない俺たちが協力する意味なくね」
『いいじゃない!この国で1番関わってるのはここにいる人たちだけなんだから!』
「ししっ。寂しいヤツ」
『なんですって!?』
「…ほんとめんどくさいですねー。まぁ、堕王子…、じゃない堕猫はほっといてミーたちだけで決めちゃいましょー」
「そうだなぁ」
作戦A始動よっ!