no match!!

□ペースメーカーは誰?
1ページ/2ページ




「よっ!なまえ」


『あ、ベル先輩。』




ペースメーカーは誰?




資料室に向かう途中で、ベル先輩に会った。


「ん?また、資料室行くのか?」


『はい』



私は、ヴァリアー幹部と言われているが、実際に任務に行ったりとかはしない。

私の主な仕事は、報告書をスクアーロ隊長まで届けたり(時々、ボスに直接届ける事も)、敵ファミリーの情報を資料室で探したりすること。


なので、きっとベル先輩は私が資料室に行くのだと思ったのだろう。



『明日、ベル先輩とフランが倒しに行くファミリーの情報を探してきます!』



「あー…。そーいや明日はカエルと任務か…」


『…ケンカしないでくださいね』


「ししっ。それ、無理だから♪」



ニッと口角を上げて笑うベル先輩。


…まぁ、分かりきっていたことだけどね。








「ところでさ、なまえ。カエルとは、どこまでいってんの?」



『……………は?』



今、ベル先輩、何て言った?



「だから、カエルとはどこまで『うわぁぁあっっ!!い、いや、リピートしなくて結構ですーーー!』



私は、恥ずかしくてベル先輩の言葉に割って入る。




『…あ、あのですね…』


「その様子じゃ、キス止まりってとこか」



『……そ、そうですけどっ…?それが、何か?』



「いーや?ただ、生意気なカエルも、意外とオクテだったのかと思ってさ」


そう言って、「ししっ♪」と、楽しそうに笑う、先輩。



「つーかお前も、もっと女らしい格好すりゃいーじゃん?」


『…と言われましても、アジト内は隊服でいろと言われてるので』


「へー。誰に?」


『フランです』


「……」


私の言葉のあと、しばらく黙ってしまったベル先輩。



『…あの、私、何か変な事、言いましたか?』


「あのクソガエル、ちゃっかりしてんじゃねーか」


『…?』

なんか、納得してるみたいだけど、何のことだろう?



「…いー事思いついた」


『……』

ニヤッとする先輩を見て、嫌な予感しかしない私は、

『で、では仕事をしてきます〜』


そう言い残し、去ろうとしたが、



「王子無視して行くとか、いい度胸じゃん。いーから、耳貸しな」


『……はい』



この王子様が不機嫌になると恐ろしいので、素直に言うことを聞くことにした。




次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ