M a i n


□頭上注意足元注意!
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「ピギャッ!」



ベチッ




「またか...」

「何度目だよ、つか毎回毎回綺麗に正面からコケるよな的な?」

「おい!それ言ってやるなって!!(汗」


やぁ皆さんこんにちは

今あたしが何をしているかって?





顔からすっころんでいるのさ☆




テンションMAXで



「いやっほー!!冒険開始じゃあ!」



とか言って森の中に入って行ったのはいいが


4、5回転んでるんだよねー

なんかもう転びすぎて膝が無くなりそう...


なんか涙が出てきたわ


「大丈夫かよユネ〜?」

「うん、ありがとう流希」

「おう!(ニカッ」


何度も地面とこんにちはしているあたしに手を差し延べてくれる流希が本気で王子に見えた事は内緒だ


爽やか王子だ!ヘタレだけど(←酷





「よく何度も飽きずに...」

「ある意味才能的な?」


2人はもはや心配の欠片もないようだ



「ちょっとはあたしの心配してよ!!」


「大丈夫だ、お前はそんな簡単な事では死なねぇ。俺が保障する。」

「いらないよ!なにその保障!!?」

「ていうかここまで綺麗に毎回転ばれるとどう心配しろと?心配のしようがない的な?? 毎回ユネを助けてる流希だって思ってるって絶対。また転んでるだっせーww、って」

「うわぁぁあん!!火心と流希の馬鹿ぁあ!」

「いやいやいや!!! 全然思ってないからな?!」




...最初は心配したくれたんだよ

途中あたりからお約束みたいな事になちゃってるんだよ!!



2人であとどれくらい歩いたらコケるのか賭けをしだすくらいだし...。






「まぁさー、ユネが本気で危なくなったらオレが助けてやる的な?」


森の木の切り株に向かってキノコ栽培をしていたときにいきなり肩にかかる重さ

言わずと知れた火心ですね



デレか火心!デレなのね!!!

ツンツンな火心も好きだけどやっぱデレの方が可愛いよ!!


「...なんか今超失礼な事考えなかった?コラ」

「(ビクッ)え、いや、そそんな事あるわけないじゃないですかー。やだなー火心サン」


くっそうこいつ妙なところで勘が良いんだった!



「んなことしてねぇでさっさと行くぞ」


眉間にシワを寄せた柊愛が不機嫌そうな顔で見てくる


火心があたしにくっついているのが気に食わないんだろう

最近はもう慣れて(諦めて?)柊愛も流希も何も言わなくなったが顔には出るらしい



流希は全身で表現するけども...。


今だって思いっきり地団駄踏んでるよ





「あ、ごめん」





あたしが動いたとしても火心は離れないらしく一緒にくっついて歩いてくる


うっわ柊愛

毎度の事ながら視線がマジでヤバイ

あたしを睨んでいるのか火心を睨んでいるのか分からないよ!!



あたしは何も悪くないよー!!!


「あのさ歩くときも後ろにくっついてるけど歩きにくくない?歩きにくかったら離れて歩いていいよ」



むしろ離れて歩いてくれ、刻まれるから



「んー?? ユネの傍にいれるなら全然平気的な?
つかお前ちっさいから歩きにくいとか全然ない」





...今さらっと馬鹿にしたよね

身長が低いのはコンプレックスなのに!!


「小さくないよ!」

平均身長だもん!...多分



「ハァ」

堪忍袋の緒が切れたのかため息をついて柊愛がずんずん近づいてきた


やだ怖いめっちゃ怖いどうしましょ

火心が後ろにいて土下座ができない!



どんどん近づいてくるよー!

海の藻屑にされる!!



刻まれる!と思って目を瞑ったら



「オラ、さっさと行くぞ」



左手が引かれる感覚

恐る恐る目を開いて見ると正面に見えるのは柊愛の背中


あぁ、あたし柊愛に手をつながれたんだ





「〜〜〜〜〜ッッ」

「どした?」


「柊愛が、デレたッ!」

「デレてねぇよ馬鹿!!!」


そういってバッと効果音がつきそうなくらいの勢いで振り返った彼の頬は赤くて説得力がまるでなかった



だけど、だけど!

あの柊愛がデレてくれたんだよ!?



今日はもうこれだけであたし幸せだよ

この後何回転んでもいけそうな気がする!!



「柊愛」

「...んだよ」

「ありがとっ!」

「フンッ」

「えへへ〜」



また赤くなってそっぽを向いた

でも手を握る力を込めれば握り返してくれる



あー、鼻血がでそう...




「火心も柊愛もずーるーいー!!!!」


そう大きな声で叫んだのは流希で


火心が

「あぁお前いたの、忘れてた的な?」

とか言っててガーンってなってたけど
すぐ立ち直って2人をキッと睨んでるんだけど











可愛すぎ、なにあの涙目で睨んでくるとか...!

お姉さん襲っちゃうよ(←自重しろ



「うらだって!
ユネと手とか繋ぎたいしハグとかしたいんだぜ?!」

「ならすればいいじゃねーの的な?」

「そ、そうだけど」

「フン、ヘタレだからできねぇとかだろ?」

「う、うるさい!ヘタレじゃない!」

「ヘタレじゃなかったらユネと普通にてとか繋げるだろ的な?」

「そうだけど...」

「つまり、お前はヘタレだ」





「ともかく!うらだってユネと手とか繋ぎたいの!!」

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