時を超えて-book-

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…これは遅刻だ。


「…拓真、もう無理だね、」

「…すまん、寝てた」

「いや、私こそ。…てことで、サボりまーす、いぇい」

「いぇい、じゃねーよ…お前、3年だし、欠席したらいろいろ危ないんじゃ」

「…大丈夫」

「…はぁ…」


「柚葉たん拓たん、おっはよ〜」

「あ、残夏くん、おはよう」

「おはよ」

「…あれ、柚葉たん?もう授業始まってるよ?」

「サボるー」

「だーめ、遅刻でもいいから行ってきなさい」


と、無理やり残夏くんに車に押し込められ、拓真は溜息を吐きながら運転。
隣には、残夏くん。


「なんで、残夏くん…?」

「えー、だめ?」

「んーん」


なんてことを話していたら学校に。
2人とは別れて、教室に。


「遅刻しましたー…」

「…遅刻を堂々と言ってのけるやつ、お前が初めてだよ…」


先生も呆れてるご様子。


「すみません」

「まあ、座れ」


いい先生でよかった。


「柚葉、おはよ」

「連、おはよー…起こしてくれたらよかったのに、」

「いやー、だってさ?…やっぱり?女の部屋に、男が1人で行っていいものなのかと」

「ん?」

「…危機感を持ってくれー」


今日は溜息を吐かれてばかりだ。



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