時を超えて-book-

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「…んむ……」

「ん…」


起きたときには、もう18時。


「…連、おはよー…」

「はよー」

「ん…あれ、」


ふと、私と連の膝を見ると、黒い上着がかかっていた。


「これ、誰のだ?」

「…あ、残夏くんの、」


いつも見てるから、分かる。


「…一回来たんだ…」

「届けに行ってやれよなー」

「ふふ、連もでしょー」

「2人きりの方がいいだろー」

「…うん、ありがとー」

「早く行ってこい」

「連、ありがと、部屋」

「おう」



急いで、残夏くんの部屋に。


「残夏くんっ、残夏くん」

「はぁーい? 柚葉たんー?」

「そうです」


出てきた残夏くんは、やはり上着を着ていなかった。


「上着、残夏くん…だよね?」

「うん、そうそう」

「ありがとー…」

「ん、ていうか、言ったよねー? ボク以外の男の部屋で、2人きりになっちゃダメって」

「…ひ」

「お仕置き、しなきゃね〜☆」


にまにま笑う残夏くんに、一晩中構われたのは、言うまでもないことだろう。




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