時を超えて~BOOK~
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15分くらい経つと、ちよちゃんが来てくれた。
ちよちゃんはかるちゃんに手を引かれこちらに向かう。
私たちは手をふりふり、出迎えた。
書き終えた手紙はタイムカプセル用の箱に入れる。
小太郎くんは、河住さんに何を書こうか悩んでいるが、河住さんの言葉により解決した様だった。
「小太郎くん、よかったー…」
「ふふふ〜☆めでたしめでたし〜かな?」
「だねー…」
「なんだその満足気な笑みは…また何か知ってたな…?柚葉さんまで…」
「へぇ、お前って優しいのか」
へ、と残夏くんは驚いている様子だった。
私も、連の言葉に少し驚いた。
「なに考えてんのかと思って、最初焦ったわー」
「はっ、お節介の間違いじゃないか?」
「ん〜…」
あ、
残夏くんは目を開けて、頬をかいている。
「ふふ、残夏くん照れた」
「夏目くんが?」
ぱ、っとちよちゃんと連が残夏の方を向くが、残夏はいつもの笑みを浮かべていた。
「ふふふ〜☆さてどぉかなぁ〜?」
ちよちゃんは固まってしまいましたが。
「ちょっと…アンタたち、何やってんの?」
メイドの あゆむさん登場。
怒っている様子でしたが、肩に乗るちびっこちのちゃんが穏やかだったせいか、
「まあ、掘っちゃったものは仕方ないわね。あとでちゃんと埋めといてよ」
「じゃーねーっ!」
と颯爽と去って行ったのでした。
「さぁて、これで全部かな〜?」
箱を見て残夏くんはそう言った。
「待て、まだ御狐神くんが…」
と止めに入るちよちゃんの手紙を見て、連は首を傾げた。
「どーしたの?」
「あぁ、これ。凛々蝶、この手紙間違いじゃねぇ?」
ふ、とちよちゃんがその手紙を見る。
そこには【御狐神君へ】と書いてあった。
「御狐神さんに渡すんじゃねーの?菓子折りに添えるって言ってなかった?」
「ありゃ、本当だー…菓子折りの方に、タイムカプセル用の手紙…添えちゃったとか、」
そう言うと、ちよちゃんは固まった。
何かを考えている様子で、数秒間動かなくなった後…
「キャー!!」
と今まで聞いたことのないような大声で叫んだのでした。
かるちゃんはびっくりして目が回った様子。ふらふらとしていました。
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