小説

□一方通行の楽しいがっこう
1ページ/6ページ

「はーい今日は転入生を紹介します。」
『おーー、キャー、いえーい。』
クラスがどよめく。
「男の子です。」
「キャー」
「おーーと」と「いえーい」が消えた。
「お母さんの都合で転入してきたそうです。それではどうぞ。」
白髪で赤目の杖をついた威圧感がぱねぇ少年が入ってきた。
「ナンカコワクネ。カッコイイ。」
感想が飛び交う。
先生は名前を黒板に書いた。[黄泉川鈴太]
「黄泉川鈴太君です。みんな仲よくね。」
歓声がおこる。
しかし白髪の少年は不服そうだった。
(確かに学校行くとは言ったけどよォ、何で名前が鈴太なんだよ。アクセラレーターのレーター漢字にしただけだろうがよォ。)
「一言挨拶してくれる?」
「ちっ………黄泉川です。よろしくお願いしますゥ。」
素晴らしい棒読みの挨拶だ。
「なんか質問ある人?たくさんいるな〜。じゃあ榊原君どうぞ。」
「彼女はいますか?」
「うるせェ!」
普段なら言いそうなセリフを押しこらえて丁寧に解答した。
「いませンですよォ。」
「よっしゃー仲間が増えた。」
「おー、ひゃっほーい。」
再び歓声が上がった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ