シリウスだよ!全員集合!

□お年玉
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12月31日になり、朝から宴の準備に追われていた。

「○○、この前は悪かったな。」
「ハヤテさん・・・ううん、私こそ、ごめんなさい。」
「俺も色々考えた。トワの喜ぶ顔、楽しみだな。」
「うん!ありがとう、ハヤテさん。」
「おぅ、早く甲板行こうぜ!準備しなきゃな」

二人は、小走りで甲板に向かって駆けていった。



「さぁー、今年も終わりだ、来年は大きな宝をゲットするぞ!乾杯!」
リュウガの掛け声で宴が始まった。

みんなで飲んで食べて騒いでと時が過ぎるのも気にせずに宴を満喫していた。
いよいよ、新年へのカウントダウンが始まり、気分が高揚し始めた。

「5、4、3、2、1、HAPPY NEW YEAR!!」

拍手と共に新年が明け、リュウガは後ろ向き手に取ると
立ち上がりトワの元に歩み寄った。

「トワ、HAPPY NEW YEAR!お年玉だ、受け取れ。」
差し出された物は、綺麗に装飾を施した剣だった。

「船長、こんな立派な剣、僕にはもったいないです。」
「お前は、まだまだ見習いだがな立派なシリウス団の一員だ。腕、磨けよ。」
「ありがとうございます。大事にします。もっともっと修行して強くなります。」
トワは、涙で潤む目でまっすぐにリュウガの目を見つめた。

「あぁ、頑張れよ!」
リュウガは、席に戻ると酒を一気に飲み干した。

続々とトワにお年玉として色々な物を贈った。

「みなさん、どうもありがとうございます。大切に使わして頂きます。」
トワが一礼するとリュウガは、また、後ろを向き何やら取り出した。

「○○、お前にもお年玉だ。」
「えっ・・・私にも?」
「お前は、間違ってこの船に乗って来たが一生懸命、働いてくれてシリウスに
 新しい風を吹き込んでくれたな。感謝してるぞ。受け取ってくれ」
リュウガは、サファイアのネックレスとピアスを差し出した。

「船長・・・こんな高価なもの受け取れません。」
「気にするな、宝の中にあったものだ。いいから受け取れ」
「船長、ありがとうございます。」
○○は、涙があふれ出るのを止められずにいると他のメンバー達も続々と
お年玉を差し出した。

「私が言い出したことなのに・・・みなさんから頂いてしまって・・・
 申し訳ないです。ありがとうございます。」
○○は、一礼すると大事に大事に贈り物を胸に抱えた。

またもやリュウガが後ろを向き、何やら取り出してハヤテの側に行った。

「ハヤテ、お前にもお年玉だ。」
リュウガが差し出したのは、リュウガが大切にしまってあった短剣だった。
「船長・・・」
「ハヤテ、お前はまだ若い。これからもっともっと伸びるだろう。修行を怠らずに
 頑張れ。」
「ありがとうございます。俺、船長を超えてみせます!」
ニコっと微笑み、短剣をしげしげと見つめた。

「楽しみにしているぞ!」
りゅうがは、ポンポンとハヤテの肩を叩き、船長室へと戻って行った。

結局、年上組から年下組へのお年玉と言う名の贈り物をしたシリウスメンバー達だった。


end
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