ライバル?リカー号
□ロイのため息
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一人食堂で頬杖をつき、ため息を吐くリカー号の船長。
何度もハァーっと繰り返したと思ったら今度は、クマのようにウロウロしだす始末。
何故ゆえにここまでため息を吐き、悩みに悩んでいるかと思えば・・・。
先日、ファジーからの無茶な願いを聞かされ、ついついロイは「俺様に任せておけ!」と
つい胸を叩いてしまった。
その願いとは、シリウスの敏腕航海士の恋人になるために何とかして欲しいとの願い。
リカー号誕生を薦めてくれ、船長として海に出させてくれ、リュウガと決別した時の寂しさや悲しさを一緒に分かち合ってくれたファジーの切なる願い。
ロイとしてもファジーの願いを叶えたいと思った。
が、しかし、すでにシンには、○○と言う恋人が出来ており、これまたファジーとは対照的な女性。ロイもまた、○○に惚れているのでシンと引き離しファジーとくっついてくれれば、ロイは、○○とウホウホな関係になると思っていた。
「ハァー。」今日、何度目かのため息。
レイラさま 作
そんなロイの姿を食堂の窓から見ていたファジーがなぜ、ロイが何度もため息を吐き、食堂をウロウロしている訳をすでに忘れてしまっていた。
「ロイ様、どうしたんです?ため息ばかり吐いて」
「おっ、ふぁ、ファジー、な、何でもないぞ。全て、こ、この俺様に任せておけ!」
「はぁ?何がです?あたい、ロイ様に何かお願いしました?」
「えっ!ふぁ、ファジー、こ、この前、言ってただろ?」
「あぁ、もしかしてシン様のことですかい?あれは・・・もう、いいんですよ。あたいの魅力が足りなかったから・・・そ、それにさ、あたいの魅力をわかる男は、世界に巨万といるしさ。」
「・・・ファジー、だったら早く言ってくれれば・・・俺様の悩んだ時間をかえせぇ!」
ロイは、ガクッと肩を落としファジーと共にため息を吐いた。
その後、言うまでもなく、二人で朝まで飲み明かしたそうな。
end