アプリ ネタばれ〜!アプリプレイ内容公開!! A

□コラボストーリー
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プロローグ

シリウス号は南に向かって航海を続けていた。

○○
「なんだか風が暖かくなってきたなあ」

トワ
「もう少しで港に着きますよ」
「それまでに洗濯を終わらせちゃいましょう!」

○○
「うん。日差しも強くなってきたし、早く乾きそう」

ハヤテ
「ふあーあ。こう何もない日が続くと、退屈過ぎるぜ」
「海の魔物でも怪物でも何でもいいから出てきてくんねーかなぁ」

シン
「お前の要望に応えて、前方に大きな渦が見えてきた」
「クラーケンの巣かもな」

ハヤテ
「は!?クラーケン!?」

ハヤテさんが顔色を変えて立ち上がる。

ハヤテ
「渦なんて見えねーじゃん」

シン
「お前、クラーケンって聞いてビビっただろう」

ハヤテ
「誰が!」
「クラーケンくらい、このハヤテ様一人でイカステーキにしてやるよ!」

ナギ
「なら、次に出くわした時の夕飯はお前に頼もう」

ハヤテ
「ナギ兄までオレをからかって・・・」

ソウシ
「賑やかだね」
「遊んでいる暇があったら、トワや○○ちゃんを手伝ったら?」

ハヤテ
「雑用はアイツらの仕事ですよ」
「オレの仕事はこの船を守ることですから」

リュウガ
「守るっつっても、こう暇じゃすることねーだろ」

ハヤテ
「船長」

リュウガ
「この海域は治安の良さで有名だからなぁ。こんなところで襲ってくるのはロイくらい・・・」

???
「はーっはっは!お呼びかな!?」

ハヤテ
「ロイ!」

○○
「ロイ船長・・・なんてタイミングのいい・・・」

ロイ
「そう!タイミングバッチリの男、それがリカー海賊団のロイ様!」
「呼ばれて飛び出て華麗に参上!」

リカー号が近づいてきたかと思うと、ロイ船長がシリウス号に飛び移ってきた。

ロイ
「リュウガ!今日こそお前に勝ち、海賊王の座を手に入れる!」
「そして海賊王の女、○○も手に入れてやる!」

リュウガ
「はいはい」

ロイ
「はいはい・・・って!」
「おざなり過ぎるだろ!」
「ふん!まあ、いい。そう余裕でいられるのも今のうちだけだ!」
「今日はとっておきの・・・」

リュウガ
「シン、右に舵をきってリカー号にぶつけてやれ」

シン
「了解です」

ロイ
「な、なにぃ!オレ様のリカー号に傷をつけるだと!」
「そうはいくか!ドジー!」

ドジー
「アイアイサー!」


シン
「ちっ・・・ドジーが残っていたか・・・」

ハヤテ
「間抜けな操縦してんじゃねぇよ!シン!」

シン
「お前は黙ってろ」

シリウス号とリカー号は近距離での競り合いを始める。

ロイ
「今だ!」

○○
「え?」

皆がシリウス号とリカー号の動きに気を取られていると、ロイ船長が甲板に何やら図形を描き始めた。

リュウガ
「ロイの奴、何やってんだ?」

ソウシ
「あれは・・・魔方陣?」

ロイ
「オレ様は悪魔を味方につけたのだ!」

ハヤテ
「はあ?悪魔ぁ?」

ロイ
「そう!」
「あれは東の大陸を旅している時だった。薄暗い森の奥で出会ったのは・・・」


東の大陸、ヤマトから少し離れた島にリカー号は停泊していた。

ファジー
「なんだか蒸し暑くて、陰気な森ですねぇ」

トム
「こんな森に何の用があるんですか、船長?」

ロイ
「聞いて驚け」
「この森の奥には錬金術師が住んでいるらしいんだ」

コリン
「錬金術師?」

ロイ
「ああ。噂によると、悪魔を召喚する方法を知っているらしい」

ファジー
「悪魔?」
「そんなもん呼び出して、どうするんです?」

ロイ
「悪魔を味方につけて、シリウス海賊団を倒す!」
「素晴らしい作戦だろ」

トム
「なるほど!悪魔相手じゃ、さすがのシリウスも太刀打ちできなさそうですね!」

ロイ
「その通り!」
「ふっふっふ・・・目的の為には手段を選ばない恐ろしい男。それがオレ様だ!」

ファジー
「さすがロイ様!」

コリン
「怪しげな洞窟が見えてきましたよ!」

ロイ
「よし!いざ行かん!錬金術師の元へ!」

リカー海賊団は森の奥に空いた洞窟へと入っていった。


洞窟の奥には、若い女が1人、イスに座って足を組んでいた。

錬金術師
「なに?アンタたち」

ロイ
「オレはリカー海賊団の船長、ロイ様だ!悪魔の召喚方法を教えてくれ!」

錬金術師
「・・・・・・思いっきり、単刀直入な頼み方だね」

ロイ
「オレ様は回りくどいのが嫌いなんだ」

錬金術師
「ふぅん、話が早いのはいいけど。それで?悪魔を呼び出して何をしたいの?」

ロイ
「シリウス海賊団のリュウガを倒し、海賊王になる!」

錬金術師
「・・・・・・アンタ、バカァ?」

ロイ
「はっはっは、その通り!」
「・・・じゃない!どうして、オレ様がバカなんだ!」

錬金術師
「悪魔を呼び出して海賊王になろうとか、バカじゃないと考えつかないと思うんだけど」

ロイ
「バカと天才は紙一重というだろう」
「オレ様は天才の方だ!」

錬金術師
「ふぅん」

ロイ
「ふっふっふ」
「女。オレに悪魔の召喚方法を教えてくれたら、お前をオレの女してやってもいいぞ」
「海賊王の座につくオレ様の女になれるとは、なんて幸運なヤツなんだ!」

錬金術師
「・・・・・・それは遠慮しとくけど」
「でもアンタのバカさ加減は気に入った」

ロイ
「ん?そ、そうか?」

錬金術師
「いいよ。強力な助っ人を召喚する呪文を教えてあげる」

錬金術師は意味深な笑みを浮かべると、一冊の古書を本棚から取り出した。


ロイ
「そういうワケで、手に入れた悪魔召喚の術!」
「ヘロヘロエッサッサ・・・ポンポコエッサッサ・・・・・・」

トワ
「間抜けな呪文を唱えてますけど・・・」

ハヤテ
「あんな呪文で、本当に悪魔なんか出てくるのか?」

ナギ
「あいつの動き、ヤマトの盆踊りになってないか?」

○○
「はい・・・なってると思います」

(まさか、こんなことで本当に悪魔が出てきたりしないよね・・・)

ロイ
「いでよ!」
「ケロちゃん大好きホイサッサ!」

ロイ船長が魔方陣に向かって両手を挙げる。

シン・・・と周囲が静まりかえり、やはり何も起こらないと思った瞬間。

○○
「!?」
「まぶしい!」

ソウシ
「魔方陣が光り始めた!?」

甲板に描かれた魔方陣が眩い光りを放つ。

そして、光りが消えると・・・・・・


???
「なんだ?」

???
「急にコースが変わったかと思ったら、随分広い場所に出たね」

???
「この先はステージショーに移るんじゃなかったの?」
???
「知らない間にリニューアルしてたのかな?」

???
「ボートに乗ってなかったっけ」

???
「いい事言うね、しーちゃん」
「それが一番不思議だよ」

魔方陣の中には5人の男の人と1人の女の子が立っていた。

ロイ
「やった!悪魔だ!」
「ん?あれ?これが悪魔?」

リュウガ
「妙な格好の奴らが出てきたな」

ハヤテ
「悪魔っていったら、角とか生えてるもんじゃねーの?」

トワ
「シッポもありませんね」

ロイ
「おい!お前ら!悪魔じゃないのか!?」

???
「なあ、ハル、メグル」
「このアトラクション、なんかおかしくねぇか?」

晴人
「うーん・・・妙な感じはするね」


「カケル兄さんの言う通りおかいいかも・・・」

???
「・・・あ」


「どうした?シキ」

志貴
「・・・キャプテン・ロイ」
「このロイの等身大人形、よくできてる・・・・・・!」

晴人
「これ人形じゃなくて人じゃない?ねえ、サトル」


「どう見ても人間だよ」
「『恋に落ちたキャプテン・ロイ』も有人アトラクションになったんだね」


「そういえばディニーズランドも有人のアトラクションが増えてるって聞いたことあるよ」

ナギ
「キャプテン・ロイ?アトラクション?」

ハヤテ
「コイツら、何言ってんだ?」

ロイ
「召喚に失敗したのか!」
「くうぅっ!」
「ええい!こうなったら、何でもいい誰でもいい!」
「お前ら、シリウス海賊団を倒す手伝いをしろ!」


「どうやら、キャプテン・ロイと協力して極悪海賊シリウス海賊団を倒すイベントみたいだ」

ハヤテ
「なんだ、オレらが極悪海賊団なんだよ!」

志貴
「ディニーランドのアトラクションで働いてるのに、そんなことも知らないのか?」


「キャストの質が落ちたのかな」


「新人さんなのかもしれないよ」


ハヤテ
「コイツらの言ってること、意味がわかんねぇんだけど・・・」

ロイ
「感動した!」

○○
「え!」

ロイ
「今の話にオレ様は感動した!」
「『恋に落ちたキャプテン・ロイ』!なんていい話なんだ!」

志貴
「この人、オレのイメージのロイと違うような・・・」


「とにかく、海賊王のリュウガを倒せばクリアなんだろ?」
「俺に任せろ!」

晴人
「何だかんだいって、こういうのやりたがるんだよねぇ。カケルは」

リュウガ
「!」

カケルと呼ばれた人が甲板に置いてあった剣を手にとった。

トワ
「あ、僕の剣!」

ハヤテ
「トワ!」
「武器を手放すなって、いつも言ってんだろ!」

トワ
「すみません・・・」


「さっさと勝負をつけてやる!」

リュウガ
「いきなり、オレに勝負を挑むとはいい度胸だ、小僧」

剣を持って向かってくる男の人とリュウガ船長が剣を交える。

晴人
「えーと・・・」
「オレたちはどうする?」


「一応、他の人たちと戦った方がいいのかな?」


「見てるだけっていうのも、ノリが悪いかな」

ハヤテ
「奴ら、やる気なのか?」

シン
「何者だか知らないが、剣を向けるならやることは一つ・・・」

ナギ
「相手になるだけだ」

ソウシ
「どうも話が妙だけど・・・話し合いをしてる余裕はなさそうかな・・・」

○○
「皆・・・・・・」

シリウス海賊団と謎の男の人たちが対峙する。

(あれ?なんだか、向こうにいる女の子も困ってるみたい)


「でも・・・アトラクションにしては、セットの海が広すぎじゃないかな?」

晴人
「空気の匂いも明らかに違うよね」
「これ、施設の中の空気じゃなくて海の空気だよ」



「本当の海にいるってこと?」

志貴
「まさか、本当に大航海時代に来たんじゃ・・・・・・」

晴人
「ははっ、そんなことがあるなら驚くけど」
「とりあえず、今は戦うことに集中した方がいいかもね」

それぞれが武器を構え、空気が張り詰めた時・・・リカー号の大砲が動く音がした。

トム
「ロイ船長!お助けします!」

コリン
「今こそ、シリウス号の腹にどでかい穴を開けてやりますぜ!」

○○
「ちょ・・・トムさん!コリンさん!待ってください!」

(今、大砲を撃ち込まれたら、皆が危ない!)

私が大砲の射線上に立つと、向こうにいた女の子も走ってきた。

○○
「今、撃ったら、ロイ船長も皆も危ないですよ!」

トム
「え?船長も!?」

コリン
「それは困る!」

ドジー
「急いで照準を変えろ!」

走ってきたドジーさんが大砲の向きを変えた。

同時に大きな音が耳を貫く。

ドオォォン!

リュウガ
「○○!」

リュウガ船長が私の名を呼んだ。

発射された大砲はシリウス号に直撃はしなかったものの、船体を大きく揺らす。

(海に落ちる!)

バランスを崩した私はシリウス号から放り出されてしまった。

そして、同じように海に落ちていく女の子の姿が向こうに見えた・・・・・・。


聞き慣れない声がする。

名前を呼ばれているような気がしたけれど、それは知らない人の名前だった。

うっすらと目を開けると・・・・・・甲板にいた見知らぬ男の人たちが私の顔をのぞいている。

○○
「!」


「気が付いたか・・・・・・」

晴人
「なかなか目を覚まさないから心配しちゃったよ」


「大丈夫?」

○○
「あ、あの!貴方たちは?私は○○なんですけど・・・」

違う名前で呼ばれ、私は戸惑いながら男の人たちを見回す。


「お前、何言ってんだ?お前は○○じゃないだろう?」

○○
「え?」

晴人
「海に落ちたショックで混乱してるのかな」

○○
「貴方たち、何を言って・・・」

私は立ち上がるとリュウガ船長たちの方に視線を向けた。

○○
「え!?」

(私が向こうで眠ってる?それじゃあ、この私は?)

恐る恐る船室の窓に自分の姿を映してみる。

そこに映った姿は・・・・・・

○○
「!」

(謎の男の人たちと一緒にいた女の子!?)

○○
「もしかして・・・身体が入れかわっちゃった・・・!?」

(どうしよう・・・早く私はこっちだって伝えないと!)
(まずは彼に話を・・・)

突然入れかわってしまった心と身体。

貴方が真実を訴える彼は・・・・・・



→ロイVer.
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