料理人 ナギ
□ナギに休暇を
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ナギの誕生日、当日。
朝日が昇る前に起きた○○が朝食の準備に勤しんでいるとフラリとナギが厨房にやって来た。
「おい、大丈夫なのか?」
「な、ナギ!何で起きてきたの?まだ、寝ててもいいのに。それに今日は、ナギ、お休みでしょ!部屋に戻って!私なら大丈夫だから!」
「お前が心配で休んでいられるかよ!」
「ナギ、そんなに私、信用ない?」
「そんなことねぇよ、信用してる。」
「だったらナギ、今日は1日ゆっくり休んで。お願い。」
「ありがとな。じゃ、甘えて休ませてもらう。でも、何かあったらすぐ呼べよ。わかったな?」
ナギが○○に念押しするとやっと部屋へと戻って行った。
毎日、ナギと一緒に食事を作っている○○。今日1日のメニューも○○が考えた。
この半年、○○の包丁さばきも上達し味付けも一段と上達しているのでリュウガがみんなにナギの休暇、食事関係は、一切、○○が持つと言うことを伝えても誰一人、異議を唱える者はいなかった。
みんなが○○を信頼してくれているのがわかり、○○も嬉しく思い、今日の日の為に念入りに下準備を行っていた。
朝日が昇り始めた頃には、朝食が出来上がり食堂へと料理を運び並べていると
みんながゾロゾロと食堂に入ってきた。
「おはようございます。」
ペコリと頭を下げる○○にみんなが挨拶を返しテーブルについた。
「うわー!美味そう!これ、○○が作ったのかよ!」
「ホント、美味しそう、○○さん。頑張ったんですね。」
「美味そうじゃねぇか!よく、頑張ったな、○○。」
「○○。見た目は合格だが・・・味は・・・ナギには負けるな。」
「○○ちゃん、見た目も味も美味しいよ。ありがとう。お昼ご飯も宴の料理も楽しみだね。」
「これならゆっくり休めるな。」
「ありがとうございます!お昼も宴の料理も楽しみにして下さいね!」
満面の笑みで少し涙目の○○。みんなの目も温かく○○を見つめていた。