REBORN Short

□この10年で学んだ事
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「Buon compleanno,Squalo.」



「Grazie.」



「なぁ、スクアーロ。」



「なんだぁ?」



「今日が何の日か覚えてる?」



「当たり前だぁ。なんたってお前にプロポーズされた日だからなぁ。今でもよく覚えてるぜぇ。」








-10年前



「なぁ、スクアーロ。」



「なんだぁ?」



「お前、オレの事好きだろ?」



「なっ……!」



何で知ってんだ?



「バレバレだよ。だってオレ、王子だもん。」



誰にもばれてないように隠してたのだが…。



「で、今日誕生日だろ?」



「そう言われてみればそうだなぁ。」



「プレゼントは『オレ』でいい…よな?」



「…はぁ?」



「今更なんだけど、オレもスクアーロの事、好きなんだ。」



頭の中を沢山の疑問符が過る。



「だからさ…今日一日はお前に付き合ってやるよ。」



あと、とベルは小さく呟いた。



「………………」



チュ



スクアーロはベルの唇に軽く口付けした。



「Grazie,Bell.」








「…そんな事もあったなー。」



「あの時、さりげなく恥ずかしい言葉を口にしてたよなぁ。」



「は?王子に恥ずかしい事なんてねーし。」



「…そういうところは全然変わってねぇなぁ。じゃあ、また言ってくれねぇかぁ?」



「いいよ。スクアーロになら何回でも言いたい。」








「Ti amo,Squaro.」










この10年で学んだ事



聞こえてきたのは、10年前と同じ言葉。



感じたのは、10年前と違う感情。



同じ言葉でも感じるものは違うと、



この10年で学びました。
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