Request & Memorial

□撃ち抜けないもの
2ページ/3ページ

「は……付き纏う、だあ?」

「ええ、では」

「ちょっと待て、誰がいつ付き纏ったって?」

「付き纏う、とは適切ではありませんね…私を好くのを止めてください、の方が良いですか」

「んだと……?」

「……やっぱ俺、席外します」

「すみません、綱吉君」

「………俺が誰を好こうと俺の勝手だろうが」

「貴方は幸せになれません、私といても、私を愛しても」

「……好き勝手言ってくれるな」

「だってリボーン、貴方が好きな私は"簡単に貴方に振り向かない私"でしょう」

「……は」

「容姿、能力、地位…男とはいえなんでも持っている貴方は魅力的です、私も惚れてしまいそうになります」

「なら」

「でもリボーン、貴方が私に話しかけると、笑いかけると、冷めるんです」

「な……ッ」

「ああ、リボーンは私を愛してない

そう思ってしまうんですよ」

銃弾をも素手で止める拳法家が泣いてる
いつでも笑みを絶やさないこいつが泣いた

「ふっ…はは」

「何がおかしいんですか」

「可愛い奴め」

ぐいっと風を引き寄せる
そうして胸の中にうずめれば、大抵の女は大人しくなるが

「リボーン!悪ふざけが過ぎます!」

泣いたと思ったら怒っている

攻撃してくる手を止めるのに武器なんざ要らねえ
自分の体にも手はちゃんと2つあるのだから

俺を突き飛ばそうとした手を掴む

うるさく心地好く喚く唇を塞ぐのに布なんざ要らねえ
自分の顔にある唇を使えば風は少し驚いた顔をして、それから
それから笑顔を見せてくれるのだから

終わり
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ