Request & Memorial
□星にさえも見放されて
2ページ/3ページ
「なあ、ツナ」
いつも以上の笑顔な山本
「何?」
笑っている口を動かし
「逃げちまうか?」
笑っているのは口だけで
目は
「…あ、はは…どこへ?」
「んー…とりあえずイタリアから離れる、かな」
「でも…」
「……ん、まだだな」
「…え?」
「迷うなら、まだだなって」
「まだ……って?」
「本気の、本気で、ツナが辛くて逃げたいって思ったんなら」
「……うん」
「俺が一緒に行ってやる」
ニカッと
中学生の時と変わらない笑顔
その純粋さが
今は怖いけど、どこか頼もしくて
星にさえも見放されて
だけど俺を救ってくれる存在に気づいた
「…はは、そうやって山本の優しさに甘えちゃう俺だから、リボーンに怒られるのかな」
星も見えない、月しか見えない空の下
ちょっとだけ悲しそうな顔をした山本と屋敷に戻った
終わり