メイン

□約束
1ページ/2ページ

今俺は学園の敷地の一番隅の森のなかにいる。
辺りはもう真っ暗だ。
なぜこんなところにいるのかというと、放課後…
「先生、今日俺らの部屋に飯食いに来ません?」
志摩が雪男を晩飯に誘った今日は珍しく雪男が早く帰って来れる日で一緒に飯を食う約束をしていた。
けどあいつは、
「いいですね、是非お邪魔させていただきます。」
と言って、OKしたのだ。
俺は思わずその場から走り去ったそして隠れ場所を探して今に至る。
ぐぎゅるるるーーーー
「腹…減ったな…」
腕時計を見ると9:00を回っていた。
帰りたくない
久しぶりで楽しみにしてたのに…
どうせあいつは探しもしてないだろうな…
そう思うと涙が出た
「っく…ひっ、ぅくっ」
するとガサガサと葉が揺れ聞きなれた声がした。
「兄さん??」
やっぱり、雪男だ。
「ゆき、ぉ?な…んで?」
息を弾ませた雪男がいた。「あいつらと飯食うんじゃ…」
いいかけたら雪男が目の前に座って俺を抱きしめた。「ごめんね、兄さん。忘れかけてた。兄さんが走って行くからよく考えたら約束してたのにね、本当にごめん」
俺はまた涙が溢れた。
そんな俺の背中を雪男が擦ってくれた。
たくさん泣いた。俺が泣き止むと二人で並んで帰った「腹減った」
「今日は簡単になんか食べて明日休みだから仕切り直ししよう?」
そうして、また二人で約束をした。

〜fin〜
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ