短編

□それ以上をあなたに求める
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「抱いてよスパナ」


機械をいじるスパナの背中に擦り寄って言えば、その体はピクリと反応を示した。


「…ウチ仕事中」

「私も仕事中。だけど、」



今すぐスパナが欲しいの。



そう言ったら噛み付く様なキスをされた。

スルスルと服を脱がされてる間も私はキスをねだる。



もっと、もっと、キスをして
もっと、もっと、跡をつけて



そんな私をわがままだと言ってスパナはクツクツ笑う。
だって不安なんだよ。
私のこと本当に好きなのかなって、私だけがスパナのこと好きなんじゃないかって…。

凄く不安で、どうしようもなく怖い。


「他のこと考えてないでウチを感じて」

「あっ!!ゃあ!!」


少し熱の籠った声でスパナは言うと、私の弱い所を攻めてきた。それに伴い甘い電流が走る。思考をも溶かすほどの熱が私を襲う。
いっその事このまま溶けちゃえばいいのにね。
そうしたらこんな苦しい思いしなくてすむのに。



ねぇ、もっと、もっと、キスをして
私がスパナの物だって証拠を刻み付けてよ

ねぇ、もっと、もっと、激しくして
思考もこの不安も溶かすぐらい激しく抱いてよ


もっと、もっと、

もっと、もっと、






あなたが欲しい。




















【それ以上をあなたに求める】

(好き、愛してる。だからもっと私にちょうだい)

この不安も私さえも溶かすぐらいの愛をください。



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