短編

□大空へ、海へ、キミへと
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さて、キミがいなくなったのと入れ違いに新しい子がやってきました。まぁ、私ではなく、私の知り合いの雪見さんという方になんですけどね。
雪見さんというのは物書きさんで、見栄っ張りで、ぶっきらぼうで、でも何だかんだ言って優しいおじさ、お兄さんです。
書いてて思ったのですが、キミはきっと雪見さんとも知り合いでしょう?根拠は無いですが、確信はあります。これも何故かそう思うんです。本当に不思議ですよね。
話を戻します。その雪見さんの所に来た新しい子は「宵風」という黒猫のことです。
猫なのかよ?!というツッコミはしないで下さい。でも、キミも会ったら絶対気に入ると思います。黒い毛はふわふわのサラサラで絹の様で気持ち良いし、お利口で、人懐っこくて、とっても可愛いんですよ。
それに宵風君(私はこう呼んでいます)の相手をしている雪見さんも面白くてとても可愛いんです。本人は隠してるつもりの様ですが、宵風君の世話をしている時の雪見さんは終止笑顔で、デレデレの親バカオーラ放出しまくりなんです。これが本当に見てて面白いです。この前なんかその親バカっぷりを壬晴君(お人形さんみたいに綺麗な男の子なんです。最近片腕を無くした雪見さんの助手をしています。こっそり兄弟みたいで微笑ましいなぁって私は思っています。壬晴君もキミは知ってるんでしょうね)に指摘されて顔を茹蛸みたいに真っ赤にさせて壬晴君を追いかけていました。私も笑っていたんですけど、そうしたら雪見さんに頭を(拳骨で)殴られました。照れ隠しにしても女の子を殴るなんて雪見さんも酷いですよね。可愛いから良いですけど。


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