夢の中で (短編)

□リンとの約束
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 私服に着替えたオレは1週間ぶりにテウチさんのラーメンを堪能した後、サクラちゃんと二人でショッピングを楽しんでいる。
「桜花先生!これ似合います?」
「ああ、似合ってる。かわいいぞ」
「でも、桜花先生が選んでくれた服もいいんですよね〜」
 今、サクラが手にしている服は、ガーリーな淡いピンクのフリルつきワンピと、オレが選んだ黒地に細いストライプの上品なレースが裾に刺繍されてあるノースリーブワンピだ。
 その二つを試着室の鏡の前で、険しい表情で検討するサクラをうらやましく思ったと同時に、妙な既視感を感じた。


 オレがサクラの年の時は、まだ大蛇丸の所にいて、脱走の計画を練ってて脱出してたな。
 それから四代目になる前のミナトにひきとられて、クシナに会って…リンに会ったのは、いつ頃だったっけ?
 ああ。そうだ。クシナと一緒に服を買いに来た時だった。ちょうど、オレが服を選ぶのに迷ってて…


 だんだんと鮮明に思い出す過去の記憶に、オレはいつの間にかそっちのほうに意識を飛ばしていた。


 あの時、リンはなんて言ったんだっけ?えーと…
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