真選組と私 〜土方十四郎〜
□05
3ページ/3ページ
『ありまさァ。…で、アンタは見たんですかィ?』
『は?何をだ?』
山崎『何をって副長!そんなの一つしかないじゃないですか!!』
隊士ら『そうですよ、副長!!答えによっては俺たち今後のことを考えさせて頂きます!』
総悟や山崎を含む他の隊士たちはわかっているようだったが、土方と朝香は何のことだかさっぱり分からずにいた。
『土方、とぼけても無駄ですぜェ。アンタは見たんですかィ?…朝香の裸を』
総悟の言葉を聞いた瞬間朝香の顔が真っ赤に染まった。
『み、見てねぇよ!!!』
総悟『山崎、どう思う?』
『あの状況で見てないって言うのは無理ありますよね?沖田隊長』
そうだそうだ!と他の隊士たちも後に続く。
『本当に見てねぇよ!!あん時ァ本当一瞬だったし、朝香と目が合った瞬間にすぐ朝香がしゃがんだから見えてねぇ!!』
顔しか見てないしそんな余裕は無かったと土方が全力で否定する。
だがしかし総悟たちの疑いは晴れず問い詰められる。
『ったく、いつまでもこんなくだらなねェことに付き合ってられっか!!!』
そう言って土方は怒り、出て行ってしまった。
総悟『アイツ…逃げやしたね。』
山崎『これはもう見てないって言う言葉を信じるしかありませんね。』
隊士『朝香さん次何かあったら俺たちにいつでも言ってください!必ず護りますから!!』
「ほ、本当に大丈夫だから…寧ろ私の不注意だから…」
二人にとって散々な一日となった。
後日、総悟があの場にいなかった隊士たちにも広めた為、土方はしばらく隊士たちから冷たーい視線と態度を送られる居心地の悪い日々が続いたのであった。