銀魂 短編

□Sweet Whiteday
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バレンタインに彼女の朝香から可愛い可愛い思いが込められたカップケーキをもらい今日はそのお返しをどうしようか考えている。

新八からあげるお菓子の意味を聞いたおかげで彼女が俺を“特別な存在"としてくれていることに改めて気づくことができた。

そんな彼女の気持ちに応えるにはどうしたらいいか俺は考えた。


ーー万事屋

『朝香、これ俺からのお返し』

「ホワイトデー覚えててくれたんだ。嬉しい!」

『俺が忘れるワケねェだろ。大好きな朝香ちゃんへのお返しなんだからよ』

「うふふ、そうだね。」

『ほら、早く開けろよ』

「うんっ!」

嬉しそうに箱を開ける朝香。

「うわ〜美味しそう!栗のパウンドケーキ?」

それは上に大きな栗が一列に並んだパウンドケーキだった。

『あぁ、マロングラッセのパウンドケーキだってよ』

「この上に乗ってるのがマロングラッセかな。甘くて美味しそ〜こんな大きいの独り占めは勿体無いから一緒に食べよ?」

『そうだな、俺も味気になるわ』

俺の込めた気持ちには気づいてなさそうな朝香。

「はい、切り分けてきたよ〜」

『さんきゅ』

「では、いただきま…」

食べようとする彼女を止める

『待て、俺が食わせてやるよ。ほら、あーん』

「えー、恥ずかしいなぁ」

照れながらも口を開ける朝香

「ん、あまくておいし〜!!」

『そうか、じゃあ俺もひとくち…』

「待って、私も銀ちゃんに食べさせてあげたい。…あーん」

『…うまいな!』

「ね!本当美味しい!銀ちゃんありがとう!」

『どういたしまして』

「ねぇ、銀ちゃん。」

『なんだ?』

「知っててコレくれたの?」

『ん?』

「マロングラッセを贈る意味、知ってるの?」

『あぁ、知ってるよ』

「ほんと?だとしたら、すごい嬉しい」

ケーキを食べてる時より嬉しそうな顔をする朝香

『永遠の愛を誓うぜ、朝香』

「…プロポーズみたい」

そう言って笑う朝香。

『プロポーズはまた今度な。朝香が俺への気持ちを甘いモンにのせてくれたからよ、俺も気持ちを甘いモンに込めたんだぜ』

我ながらクセェことしたなと照れながら笑う銀時。

「銀ちゃん大好き!!」

ギュッと抱きつく彼女を抱きしめ返す銀時。
マロングラッセのように甘い時間を過ごした二人であった。



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