淫ノ床

□夜這い
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物思いに更けていると

重たいドアが開いた

其処には愛すべき彼の姿

私は早速抱きつく

指を絡ませ、口付け合い再開を喜ぶ


『まるで猫だな…』


何時になく優しい声色で語る彼を見上げ


『私が…猫だと?』


思わず復唱してしまった

仮にもHELLSINGの狗だというのに…

猫呼ばわりされるとは…複雑だ

普段のコートを脱いで椅子に掛ける

タイを緩めシャツを脱ぎかけた時

アンデルセンが私の右手を制した…

訳が判らなくてもう一度見上げてみたら

驚愕した

あまりにも笑えない

彼が、随分と加虐的な笑みを見せたからだ


『アーカード…あまり誘ってくれるな』


『自制が効かん』


何を勘違いしたのだろうかこの神父は

まだ誘惑なんざしていないのに

もう限界だなんて…

自分の行動を思い返す暇もなく

キングサイズのベッドに押し倒され

脱ぎかけのシャツと

前を開かれたスラックスを剥かれる

何時になく余裕がないような彼

戸惑う私を見透かすように笑う表情が怖い

何をされてしまうのだろう

このまま殺されるコトだけはありえないが

犯されるのは

きっと必然だと覚悟した
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