story
□やめてよ。
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「おーい! ルーシィ!」
ナツが、私を呼んでる。
たぶん、仕事の誘いかな?
「一緒に仕事行こうぜ!」
‥‥ほら、やっぱり。
「‥‥私と、ハッピーとナツで?」
「おう! 同じチームだもんな!」
「‥‥‥‥リサーナはいいの?」
私の言葉に、一瞬固まるナツ。
だって、自分の“彼氏”が他の女の子と仕事に、しかも(ハッピーいるけど)2人でなんて嫌に決まってるじゃない。
でも、ナツの誘いを嬉しく思う私もいる。
私、すごく嫌なヤツだ‥‥。
「なに言ってんだよ、ルーシィ」
「‥‥」
「そんなの、大丈夫に決まってんだろ!」
ナツの瞳は、私を信頼している。
でもね、ナツ。
おねがい、私を信じないで。
そんな笑顔、やめてよ。見せないで。
私、ナツが思ってる以上に嫌なヤツなんだよ?
心のどこかで、リサーナから奪ってやりたいって思ってるんだよ?
ナツの信頼を裏切りたくない。
だから、近づかないで。
私から距離を置いて。
私にあなたを忘れる時間をください。
おねがい、私の恋心。
この想いを消してください。
あなたのことが、好きだから。