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□新婚旅行の憂鬱
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「うわぁぁ! 海がキレイ!」

「そんなにはしゃぐなよ、ルーシィ」

目の前には、綺麗なエメラルドグリーンの海が広がっている。

「だ、だって嬉しいんだもん‥‥」

「俺と来れたことが?」

グレイはニヤッと笑った。

あぁー、カッコいいなぁ〜♪
さすが、私の旦那さん♪

「うん! そーかもねっ!」

「‥‥‥‥」

あれ? 黙っちゃった。
どうしたんだろ?

「グレイ?」

グレイの顔を見ながら言うと、グレイの顔が少し赤くなっていた。

なるほど〜。照れてるのか!
可愛いなぁ♪

「うふふ。グレイ可愛い♪」

「‥‥お前の方が可愛いよ。ルーシィ」

グレイの顔はいつの間にかいつもの肌色に戻っていて。

しかも‥‥‥。


かわっ、可愛いって言った!
あのグレイが!!

「ルーシィ、顔真っ赤」

「ふぇっ?‥‥んっ」

気がつけば、キスをされていた私。
そのキスは触れるだけの優しいキスで。
いつもは、もっと‥‥激しいのに。

「あれー? もっと激しいのが良かった? 物足りない?」

グレイは少しニヤケながら言った。

「なっ! べべべ別に!? そんな事思ってないもん!!」

確かに、少し物足りないけどさ。

「まぁ、今はせっかく新婚旅行なんだし、これで我慢してよ。お姫さん」

そう言い、私の頭を撫でるグレイ。

その手はとても暖かくて、大きかった。




今、私達がいるのは有名なリゾート。

たくさんのカップルや家族連れがいた。



「グレイー! おまたせー!」

水着に着替えていた私は、グレイの元へ駆け寄った。

「あぁ、ルーシィおかぇ‥‥‥‥」

明らかにフリーズしたグレイ。
どうしたんだろ?
さっきから私を見て、動かない。

すると、急に腕を引き寄せられた。


つまり、抱きしめられた。

「グレイ‥! ここ人が‥‥っ!」

「んなもんはどーでもいい」

「でも‥‥っ、んんっ‥‥!」

いきなり、またキスされた。

今度は、舌を絡ませる激しいやつで。
周りの目線が気になる。



キスは結局5分ぐらいやっていて、私は限界寸前だった。

「なっんで?」

「‥‥ムカつくから」

「‥‥は?」

ムカつく?
何が?

って言いたいけど、うまく息が出来ない。

「ま、後で覚悟しろよ? ルーシィ」

と、笑ったグレイ。



めちゃくちゃカッコいい‥‥!



「あと、これからは人前でもキス、するから」

「‥‥へっ?」

「だって、ルーシィは俺のモノだし?」



えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?



「やだっ! はずかしいよぉぅ!」

「ルーシィは俺のモンだって、見せつけんだ。いいだろ、別に」


嘘でしょ?

結婚式でナツ達の前で誓いのキスするだけでも恥ずかしかったのに‥‥!

私、死んじゃうよ〜!



 
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