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□嫉妬+涙=大好き。
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翌日。
マグノリア。

仕事が終わったあたし達は、一晩あっちで泊まって、やっとマグノリアに着いたの。

「やっと終わったね。ロキ」
「うん。とても楽しかったよ♪ ルーシィと一緒で♪」
「はいはい」

あ〜疲れた。
やっぱり社交パーティーなんて疲れるわ。

「じゃあ、報告しにギルドに行くから。強制h「待って、ルーシィ」何よ?」

そろそろ、星霊界に戻らないとロキの身体が‥‥。

「嬉しいなぁ♪ ルーシィが僕の事を心配してくれて♪」

なんて言いながら抱きついてきたロキ。
ちょっと! 恥ずかしいってば!

「ロキ‥‥! 恥ずかしい!////」

いくら星霊でも、ロキの外見は普通の男の子だし。
男の子に抱きつかれるのは、やっぱり恥ずかしい。


「ルーシィ?」


聞き覚えのある、その声。
この声はーー‥‥。


「やぁ、グレイ。今、ルーシィと愛を育んでいるんだ。邪魔しないでくれるかい?」


やっぱり、グレイだ。

ん?
ちょっと待って!
この状況って‥‥。
(てか、何よ。『愛を育んでいるんだ』って。育んでなんかないわよ)

「は‥‥?」

やっぱりグレイは驚いている。
自分の彼女が、他の男に抱きつかれてるんだもの。
しかも“仲が良い友達”に。

「じゃあ、ギルドに行こうか。ルーシィ。報告しないとね♪」
「う、うん‥‥」

そのときのロキの笑みは、とても黒かった。
いや、顔が黒いんじゃなくて、オーラが。

ロキはあたしからいったん離れると、あたしの腰に手をまわして、連れていかれる形で、ギルドに向かおうとした。

そう、向かおうとしたの。

「待てよ、ロキ」
「何だい? グレイ」
「何、ルーシィに気安く触ってんだよ」

グレイに止められて、ロキは足を止めた。

「君こそ、僕に気安く触らないでくれるかい? 僕に触っていいのは、女の子だけだよ。でも今は、ルーシィただ1人さ」

く‥‥黒いわよ! ロキ!
何その笑みは!!

「あ?」

てか、あんた達2人は仲が良いんじゃないの!?

「ルーシィ」
「な、何よ」

グレイにいきなり呼ばれ、ちょっとキョドっちゃったあたし。

「お前、ロキのこと好きなんだろ」
「何よ‥‥それ‥‥」

それは聞き捨てならない。

「そうなんだろ? ロキと抱き合ってたもんな〜」
「何、言ってんの?」

だんだん、周りの空気が険悪ムードになってきた。

「あんたこそ、ジュビアのことが好きなんじゃないの?」
「は? ジュビア?」

ダメよあたし。
これ以上は、言っちゃダメ!

頭の中では、そう念じてるけど、口が止まらない。

「何が『また作ってくれよ』よ」


これ以上はダメーーっ!


「ジュビアと結婚して、毎日作ってもらえば!?」


言っちゃった‥‥。


バシィ!


いきなり殴られた。


‥‥グレイに。

頬がジンジン痛い。

「何すんのよ! グレイのバカっ!」

そう言って、あたしは逃げ出した。


〜ロキside〜

ルーシィは行ってしまった。

「グレイ‥‥女の子に手を出すなんて、君には見損なったよ」

しかもルーシィに手を出すなんて、僕は珍しく怒ってるよ?

「‥‥‥」

でも、グレイは何も言わない。

「グレイ、ルーシィの好きな人は君だよ?」
「‥‥」

どうやらグレイは、後悔しているようだ。
放心状態になってる。
魂のない、抜け殻みたいだ。

「なのに、君はルーシィをほったらかして、ジュビアとイチャイチャして‥‥。ルーシィは嫉妬してただけなんだよ?」
「イチャイチャなんか‥‥」
「僕もされてみたいな〜。あ〜んって♪」

わざとらしく、僕は言う。
ルーシィが見ていた事を。

「また作ってくれよ、だっけ? 君は天然タラシだったなんて、正直驚いたよ。君は経験が少ないと僕は思っていたからね。ジュビアって娘も可哀想だね〜」
「‥‥俺、そんな事言ってたのか‥‥」

おや? グレイは本当に天然タラシのようだね。
(さっきは冗談のつもりだったけど)

追い打ちをかけるように、僕は続ける。

「あぁ〜っ! 可哀想なルーシィ! 何で君なんか好きなんだろう!? 僕だったらそんな想い、させないのにっ!」

これでどうだい?
ルーシィを追いかけてあげなよ、グレイ。

確かにルーシィの事は好きだけど、ルーシィには幸せになってほしいんだ。
ルーシィには笑顔が一番だよ。

「ロキ、あとで覚えておけよ」
「怖いなぁ、グレイ」
「今はお前より、ルーシィだっ!」

なんて言って、ルーシィを追いかけに行ったグレイ。

「やれやれ。世話のかかるね」

そろそろ星霊界に戻ろうか。
後々面倒くさいことになると思うしね。

 
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