story

□きっかけ
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「ルーシィ?」

ナツは異変に気がついたのか、心配そうな声色でルーシィの名前を呼んだ。

「お前‥‥泣いてるのか?」

「ぅえっ?」

ルーシィは自分の頬を触ると、何か生暖かいものが流れているのがわかった。

それを涙だと認識するのに、そう時間はかからなかった。

(どうして、泣いてるの??)

「ぅ、ナツぅ〜っ」

「ルーシィ!? 誰にやられたんだ!?」

「わっ、からぁなぃぃよぅ、ヒック」

「あーーー!! ナツがルーシィを泣かせたーーーー!!」

ハッピーは少しニヤニヤしながら言った。

「えっ? 俺ぇ!!?」








それから数時間後。


あのあとナツは、ハッピーの言葉が聞こえたエルザにボコボコにされ、仕事どころではなくなった。

そしてルーシィは泣き止んだが、まだ少し胸がチクチク痛んでいた。

(なんで、私‥‥)

「こんなに、悲しいの?」



「ヤキモチじゃない?」


声を発したのは妖精の尻尾の看板娘であり、魔神と恐れられていた元S級魔導士の、ミラジェーンだった。

「や、や、やっヤキモチ!?」

「えぇ」

「ヤキモチって‥‥。 恋する乙女じゃありませんし‥‥」

「あら、気づいてないの?」

ミラの笑顔がだんだんニヤケになった気がした。
と、ルーシィは思った。

「ルーシィは、グレイに恋してるのよ!」



「えええええぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」


 
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