story

□たとえ、私じゃなくても2
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最近、ルーシィの様子がおかしい。





ふと、気がつけば、泣きそうな顔をしてるし。
笑っていても、どこか悲しそうで。



ギルドの皆は全員気づいてる。







もし、何かあるなら言ってほしい。



無理して笑うなら、思いっきり泣いてほしい。





お前の為だったら何だってやるんだぜ?ルーシィ。




 



だから、そんな顔するなよ‥‥。







  

「グレイ」

「あ? エルザか」

後ろを振り向けば、エルザとナツとハッピーがいた。

「明日、仕事に行くが、大丈夫か?」

「明日? 大丈夫」

「じゃあ、いつもの5人で行くからな。覚えておけよ、氷ヤロー」

あのクソ炎は、憎たらしく言った。
だが、俺の頭はケンカどころではなかった。

明日はルーシィも一緒か‥‥。

嬉しいが、俺は複雑な気持ちだった。
だってそうだろ?
一度諦めた“好きだった奴”と一緒だなんて。

また、好きになったら。

そう思うだけで少し憂鬱な気持ちになった。


俺はこの想いを封印した。




ルーシィはきっとナツのヤローが好きなんだ。

あいつはルーシィをギルドに連れてきて。
ルーシィのピンチの時は、絶対かけつけて。
いつも隣にいる。

それに、ナツはルーシィの事好きだしな。





好きになったって、惨めになるだけだ。




 
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