story
□たとえ、私じゃなくても4
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ビリリリ‥‥
リーダーの男は私の服を破いた。
「やだっ! 止めて!」
必死に抵抗するが、手足を縛られているため、あまり意味がなかった。
いくら私でも、今から何をされるのかは分かる。
でも、“そういう行為”はちゃんと好きな人としたい。
「止めてっ! 誰か、助けて!」
「助けなんざ来ねぇよ」
男はニヤリと笑っている。
どうしよう。
誰か。
助けて。
助けてよぉ‥‥。
「グレイィ‥‥」
バタン!
いきなりドアが開いた。
刹那、聞き慣れた声が聞こえてきた。
「オイ、てめぇら。どこのギルドのモンに手ぇだしてるのか分かってんのかぁ?」
「フェアリーテイルの仲間にこんなことをするとは‥‥。許さんぞ! 貴様!!」
「ウチの姫さんに何してんだよぉ!! あぁ!?」
ドアの方を見ると、ナツ、ハッピー、エルザ、グレイがいた。
みんなものすごい形相で、こっちを見てる。
ナツは体から火柱を出してるし、エルザはすでに天輪の鎧に換装してるし、グレイはというと、半裸になってアイスメイクの態勢になっている。
そういえばリーダーの男は、ビックリしている。
身体は恐怖でブルブル震えている。
「火竜の鉄拳!!」
「 天輪・五芒星の剣(てんりん・ペンタグラムソー ド)!!」
「アイスメイク 槍騎兵(ランス)=I!」
3人が攻撃をしているうちに、ハッピーが私をつれだしてくれた。
気がつけば、リーダーの男は部屋の隅でぐったりと倒れていた。
「ルーシィ大丈夫?」
「ん‥‥大丈夫よ、ハッピー」
「じゃあ、早く服を着た方がいいよ。ルーシィ」
「え? ‥‥きゃぁあ!!」
自分を見ると、シャツは、はだけてて、下着が見えていた。
見られた?
グレイに見られた??
そう、思うと恥ずかしくて、その場に座り込んだ。
すると、バサッと何かが背中にかけられた。
よく見ると、グレイがよく着ているジャケットで。
上を見ると、やっぱり半裸のグレイがいた。
「そ‥‥それ、着とけよ‥‥」
グレイは手を顔に当てながらいった。
手から覗ける顔は、ちょっと赤く染まっている、気がした。
嬉しい。
だけど‥‥
私に優しくしないで。
そう思った。
あなたは、私以外の女の子にも優しくするんでしょ?
だったら、勘違いするような行動しないでよ。