story

□たとえ、私じゃなくても5
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俺は覚悟を決めた。

結果がどうあれ、ルーシィは俺が守る。


「それは‥‥‥











ルーシィが、好き。‥‥だから」



俺は全てをぶつけた。


ルーシィが好きーーー。

止められない、この想い。







たとえ、君が俺を見てなくても。







ルーシィはしばらく黙っていた。




「‥‥本当に?」


本当に決まってんだろ。


「嘘じゃないの?」


なんで、嘘つく必要があるんだよ。


「信じて‥‥いいの?」


むしろ、信じてくれよ。ルーシィ。


俺の想いは絶対に揺るがない。


「愛してる、ルーシィ」

「うぇっ‥‥、っつ‥‥」




「あ‥、ったしも」





「‥‥は」

『あたしも』って言ったのか?



いやいや、俺の幻聴だろう。




「あたしも‥‥好き。大好きだよ、グレイ」

俺の腕をほどき、微笑みながらこっちに顔を向けるルーシィ。

「嘘、だろ?」

「嘘じゃない」


刹那、唇に感じた柔らかい感触。

それは、ルーシィの唇で。


つまり、キスをした。



「なっ‥‥!」

思わず口に手を当てる。


「好きだよ。グレイ。私も、愛してる」


ルーシィの顔は、今まで一番綺麗な笑顔だった。


 
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