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□恋*京介side
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「明日は白恋中と試合だ、しっかりと休めよ!」

監督の合図で練習が終わるとアイツがまた声をかけてきた。


「剣城!明日、頑張ろうね!」
「あぁ」

コイツ松風天馬は俺が入部した当時から何かと突っ掛かってくる。

部室に戻り汗でビショビショになったユニホームを脱ぐと松風がガン見してきた。

「んだよ」

「え!?あ、いや..あの..剣城って肌白くてキレイだなぁとか思ってて..///」

松風は恥ずかしそうに言う。
思わず俺まで真っ赤になる。

「は!?キレイとかッ..お前変なんじゃねぇのか?////」

「は..ははっそうだよね..変だよね俺、ごめんね//」


それから暫く松風との間に沈黙が流れる。
すると不意に松風が口を開く。

「あ..あのさ、剣城は..」

「あ?」



「男の子が男の子を好きって変だと思う?」



何を言い出すかと思えば...コイツやっぱ変だ。

ボールが悪いとこにでも当たったか?


俺は軽くからかうつもりで思ってもいないことを目を逸らしながら言ってしまう。


「馬鹿かお前...そんなの変に決まってんだろうが」


フと目線を戻すと松風は下を向いていた。
顔は見えないが震えている。


泣いてる..のか..?


「松風...?」

「ご..めん。俺...帰るね!」
「ちょ、まて!!」


松風は無理に潤んだ目で笑顔を作り、鞄を持って部室を飛び出す。


「何泣かせてんだよ」

「剣城が松風泣かせたー」

松風が泣いていたのに気付いた倉間先輩と浜野先輩が口々にふざけた調子で言うが俺の耳には入ってこない。
それどころか感じた事の無い胸の痛みに気付く。

何だ?この痛みは?

胸が張り裂けそうな痛みがする

さっきの松風の顔が頭から離れない

辛そうな顔

俺は...あんな顔を見たかったわけじゃない

どうしちまったんだ俺は...


『男の子が男の子を好きって変だと思う?』


その時ふとさっきの言葉が頭をかすめる。

そうか..

この胸の痛み

俺は..

松風が....?

すぐに部室を出て松風を追いかける。

俺はなんてこと言ったんだ...!

なんてことを...
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