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□使命と愛しき人
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「ねぇほんとの事言いなよ」

「くっ..」


ほぼ廃墟と化したビルの屋上、女の様に可愛い緑色の髪をした少年が綺麗な顔立ちの少年を床に押し倒す光景があった。

緑色の髪の少年、フェイ・ルーンは苦痛に顔を歪ませるアルファの襟首を掴む。

「答えなよ、ほんとは君だってサッカー好きなんでしょ?」

「の..ノー..」

「聞こえないよ、君がそうやって声が小さいのもサッカーを消したくないからなんでしょ?辛いからなんでしょ?」

「っ...!」


アルファの目が一瞬怯える。
フェイはそんなアルファの変化を見逃さなかった。

「ボクは..君の事が好きだよ、もちろん恋愛の意味で」

「なにをッ..////」

いきなりそんなことを言われ、顔を赤くするアルファ。

「だから君の考えてることはわかるんだ」

「何を馬鹿なことを..私の気持ち?貴様にわかるわけがないだろう!」

今までに聞いたことの無いアルファの大きな声。
フェイはその気迫に押されて、おもわず襟首から手を離してしまう。

「アル..ファ」

「私はサッカーが嫌いだ。サッカーは痛い、辛い、重い..そう教え込まれてきた。今更サッカーが好きなどと..っ!!?」


フェイはアルファを抱きしめていた。


「何をする」

「君は暖かいよ、サッカーが嫌いな人にこんな心が暖かい人はいないと思う」

「....」

「一つだけ聞かせてよ」

「何だ..」

「君はボクの事、好き?嫌い?」

沈黙が流れる。
やがてアルファは口を開く。


「...YES」

「それはどっちのYESなのかな?」

「す..き」

「聞こえないよ」

聞こえていながらわざと聞き返す、意地悪なフェイ。

「私はお前が..好きだ//」

次の瞬間、フェイはアルファに唇を重ねていた。

短いキス

それでもフェイの愛はアルファに流れ込む。


「えへへ..アルファに初めてキスしちゃった!」

「っ/////」

アルファは一瞬何をされたのか分からずに目を丸くしていたが、それがキスだとわかると顔を真っ赤にする。


「それでも..やっぱりサッカーは嫌いなんだね?」

「..YES、私はプロトコル・オメガのキャプテン..アルファ
命令は絶対だ」

「わかった..それだけ聞ければいいよ」

フェイは微笑む。



それでも私は戦わなければいけない

愛しい人を敵に回してでもサッカーを消却しなくてはならない

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