ライカの妄想録\・∀・/

□「虹色なチャラいアイツ」
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その日の夜。
俺達は晩飯食べ終わって。それぞれゆっくり過ごしていた。

晩飯の最中はいつもと変わらない平和な光景だった。

ブラッキーがざっそーに必死にアタックして。
カリとマスターが世の中について語り合って。
ライカをホウオウがナンパして…
ただ唯一違うと言えることは、いつもホウオウのナンパを妨害するカッシャが、一切邪魔をしなかったことだ。


ライカ「ちょっと、カッシャ!」

カッシャ「ん?」

ライカ「なんであのバカ止めなかったのよ?おかげですっごくウザかったんだから!」

カッシャ「あぁ。」

ライカ「ちょっと聞いてんの!?」

カッシャ「ただの気紛れだよ。」




そんな会話が廊下から聞こえてきた。

俺は部屋のベッドに腰掛け、窓から星空を眺めていた。



バサバサ…

そんなオレの視界に、でかい鳥が写り込んだ。
ヤツはベランダに降り立つと、ガラガラと窓を開けて部屋の中に入ってる。


ミュウツー「お前どこから入ってきてるんだ。」


ホウオウ「へ?オレ専用入口からだけど?」


そう笑顔で返し、俺の前のベッドに腰掛けた。


ミュウツー「何のようだ。」


ホウオウ「まぁ…別になんだっていいだろ?ちょっとさ……暇…なんだよ。」


ミュウツー「………」


ホウオウ「…あのさ、オレ…さっきさ!アルディっていうイッシュのトレーナーに会ったんだ。」


ミュウツー「そうか…」


ホウオウ「そしたらさ、なんかそいつ……オレのこと気に入ったらしくてさ。」


ミュウツー「行くのか?」


ホウオウ「………」


ホウオウは頷く。

ホウオウ「オレはついて行こうと思う。」


ミュウツー「何故だ?」


ホウオウ「何故って…アイツがオレを必要と……」

ミュウツー「アイツはお前じゃなくて、“ホウオウ"という個体が欲しいだけだ!」


ホウオウ「まぁ…そうだけどさ。……どうしたんだよ。お前……」


ミュウツー「ホウオウ…お前は、俺達よりアイツを選ぶって言うのか!?」


ホウオウ「落ち着けって、ミュウツ……」

ミュウツー「俺等を…仲間を置いて行くっていうのかよぉ……」


ホウオウ「………わりぃ。でもオレの考えは変わらない。オレはイッシュへ行く!」

ミュウツー「!………」


オレは目を伏せた。
もうこれ以上、ヤツの目を見て話せなかった。



ホウオウ「………」


ホウオウはそのまま立ち上がると、ドアから出ていった。
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