未来予想図A
□37
3ページ/3ページ
薄々感じていたことは間違っていなかった
「すいません!ミナトさん!!お願いがあるんですけど…」
「?」
「明紀の様子見ててもらえません?」
「明紀ちゃんの?」
「はい…」
なんか、危ういんですよね…
そう紀子ちゃんに頼まれて今、明紀ちゃんのドアの前に居る
“危うい”と言った紀子ちゃんの様子は焦っているようにも見えた
“危うい”何かをもう彼女はやってしまってるようで
「(…明紀ちゃんは…)」
―――すいません!!
――――いえ、私が悪いんです!
「(自分を追い込むタイプだよね…)」
一番厄介なタイプ
何も言ってくれないから、何もしてあげられないし
こういうのは隠すのは上達しやすいから…
それに
「(自分のタイプに気が付いてないことが何より厄介なんだよね…(苦笑))」
優しい人間ほど、自分を崖プチに追い込みやすい
追い込んで、追い込んで
板挟みのように動けなくなって
誰も気が付かないうちに
――――――壊れていく…
「(ちょっとはボクも頼ってほしんだけどな)」
そして、ボクはドアを叩いた
・