未来予想図

□3
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《おまけ》


「布団…」



言わんとすることがミナトは分かった



「ボク、ソファーでいいよ?」


「狽ヲ!?だだダメですよ」


「居候だし、気にしないから平気だよ?」


「いくら、春先だからって風邪引きますって!」



寝ることまで頭が回ってなかった明紀は狼狽している



「あ!!そうですよ!!」


「ん?」


「私のベッドおっきいんですよ!!」


「………」




閃いた!と嬉々としている彼女




「だから、迷惑でしょうけど一緒に…」

「ダメ」


「ですよね……」



幾らなんでも、男女…しかも顔見知りになって間もないのに…

一緒に寝るのは、ね…



「君はもう少し…人を疑ったほうがいいよ。特に男」

「で、でも…」


「いいからいいから!君は何時も通り、ボクはソファーでいい?」


「それじゃ…」




今だオロオロしている

お人好しなんだな…と苦笑するが…

ここは引くわけにはいかなくて



「いい?」


「う…」


「決まりね?」



結局、強引だけど彼女は渋々承諾した



「それじゃ…おやすみ。明紀ちゃん…」



「……おやすみなさいっ」



――…

――――…

――――――………



―――…


in自室



バタバタ…



ガチャン



「――っ」




「それじゃ…おやすみ。明紀ちゃん…」




「(なまえっ…)」





トクン…





―――トクン…





あっつ…



名前呼ばれただけなのに



心臓?なんかバクバクいってるし…




「ぁぅ…寝よ」




ガバッ




高鳴る心臓と火照る体を誤魔化す様に明紀は布団に潜り込んだ



もぞっ…



もぞもぞ…




「(明日は早起きしよ…やっぱり、風邪引くとね…うん、いけないし…)」



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