未来予想図

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名前呼びの一件以来、見違える程明紀は成長した


あくまで、前の段階からという意味


つまり、



スムーズに喋れるようになった、その程度



そんな明紀は最近思ったことがある



「(そういえば、ここに来た時着てなかったよね?)」


今更ながらの疑問だと思いつつ



「波風さん。今いいですか?」


「ん?いいけど?」



ソファーに向かい合って座る



「大したことでもないんですが…向こうでは何をしていたんですか?」



向こう、ここでは鳴門の世界を差す



「あれ?話してなかったっけ?」


「あ、はい…その時はいいかと思いまして…」


「あぁ…そっか…話してなかったね。聞きたい?」


「…差し支えなければ…」



結局、1日鳴門の世界の話だった




「でね、その二人は…」



「(楽しそうだな…波風さん)」




嬉々として話すミナトについ口元が緩む



「あ、ごめんね?ボクばっかり…」


「いえ、聞いてて楽しいですし…何より波風さんも楽しそうに話すのでなんだか嬉しいです」


「そう?」


「はい」



照れくさそうに頬を掻きながら苦笑しそれに釣られて明紀も笑う


暖かい空気に包まれていて心地よいモノと変わるのが目に見えた




「あっ、いけない…夕飯作らなきゃ…」


「ボクも手伝うよ」


「でも…今日は私が…」




当番です、と言い終わらないうちに二人同時に立った後ミナトに手を引かれ台所に立った



「二人でした方が早いし、押したのボクのせいだしね!」


「(…眩しいなぁ…)じゃぁよろしくお願いします」



深々明紀は頭を下げた



「ん!こちらこそ!!」



癖なのか、波風さんはよく頭を撫でる


曰く、位置が丁度良いとか



「(慣れないなぁ…)」




恥ずかしいのと嬉しさ、そして彼が撫でると小さく脈を打ち胸がほっこりする


今となっては明紀の密かな楽しみの一つであった



「明紀ちゃん!始めるよー」


「あ、は…はーい」



今日は二人で夕飯作り



「波風さん、それ反対ですよ…」


「こう?」


「はい。後はさっきと一緒です」


「ん!了解!!難しいね…人参で花を作るの…」


「慣れです慣れ(笑)」



ミナト、人参と格闘するの巻←



「むむ…」


「(真剣だなぁ…)ふふ」


「できた!!」



「(可愛いと、思うのは私だけでしょうか…?)」



ミナトの新たな一面を見た瞬間でした



「(まだ、火影になってないんだよね…原作からどの辺だろう…)」




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