未来予想図
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―――ミナト…
―――――ミナト先生!!
―――ミナト
ああ…ボクを呼ぶ声がする
でもボクは知っている
ピピピピ…
―――ピピ…
カチ
「(………夢か…)」
これが夢であることを…
「さて、そろそろ起きないと………?」
はて?とミナトは首をかしげる
カレンダーを見れば×がついている
「あ…今日は休みだった」
普通なら仕事なのだ
休みをとったことを忘れていたミナト
気を取り直して台所に向かうと一枚の紙が置いてあった
「明紀ちゃんからだ…そっか、お越しに来てくれたんだ…」
眉を下げ一笑するとミナトは外を見上げて呟く
「今日は何しようか…」
―――…
――――……
―――――………
―――
「ホントに何しようかな…」
思い立ってから行動したいのだがすることもなく何となくタワーの天辺に居た
何のタワー分からないが、とにかく高い
もっとわかりやすく言えば、地上から見上げても見えないくらい
どこまでも見える景色
静かな何の変哲もない世界
戦いもないましてや血の匂いなんてもっての外
「はぁ…」
ミナトは深くため息をついた
「ボクは、何のために。どうしてあの場所に…」
――――ボクはいつ、かえれるのだろうか・・・・
「明紀ちゃんが、嫌いというわけじゃないんだけど…」
―――ミナト!遊びに来たよ!!
――ミナト先生
―――ミナト!ちっと付き合え
自分のこぶしを握り締めて呟いた
「少し、寂しいかなぁ(苦笑)」
そして見上げた顔は寂しげだった
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