未来予想図
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夕暮れに並んで誰かと帰る
――――男の人と並んで…
それも…
「ん?」
「Σッ///」
架空の人物であれ、スキな人と歩く日が来るなんて思ってもみなかった…
きっと、どこかの少女漫画に出てきそうな場面
これが漫画だったなら…
誰もが憧れるのかもしれない
一歩、二歩と私の前を歩く彼を
無意識に目が追ってしまう
彼が振り返って太陽の様な笑みを向けると
私は目をそらしてしまう
そしてまた、
彼の背中を見つめるのだ
まるで音のない世界に居るような感覚で周囲の音が耳に入って来ない
耳をふさいで
ただ、ただ・・・
―――彼を見上げる…
「……(なに、してんだろう…これじゃ、変人の一歩手前じゃん…)」
ふと、我に返って明紀は俯いた
無意識とはいえ、自分のその自然な行動に羞恥と嫌悪感を抱いた
「(確かに、か、っこいいけど…///スキだけども……恥ずかしい上に妙にあがってるしイタイ、イタすぎるよ、私…)」
一人、緊張して
破裂しそうなほドキドキ言ってて
息が詰まりそうなほどに
喉が熱くて…
――――《恥ずかしい》…
苦しくて、暑くて、うるさい…
だけど、ちょっぴり嬉しい…
ほっ
「っ!?(うわぁぁああΣ私一体何を考っ…じゃなくてなんか、いろいろ矛盾しないっ!?)」
明紀はミナトの後をもんもんとしながらついていく
自分が理解するには未知数なモノで今は正気を保っているので精一杯
あるその矛盾した感情に振り回せれていることに気付くことができない
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