未来予想図

□21
1ページ/3ページ



「はい?」


「貴様…歳は?」


「……ぇ」

「さっさと答えろ!!」



「じゅ、19!!…です…」


「19か…ならいいか」



「…あの…」



「貴様にこのガキを頼みたい」



「え?」



「貴様が育てろ」



「はい?」



「金なら用意してある」



「……はぁ…」



「名前は貴様らで決めろ」


「?」



「では、頼んだぞ。女」



「えぇ!!!?」



「くれぐれもバクれるなよ?では…」



「ちょっまっ…!!」










―――――……



――――…





――…




「はぁ…」




明紀は人目につかないように息を吐いた




「(……どうしたら……)」



強引な押し付けを断りきれなかった


せっかくの…遊園地、


だったのになぁ…




「(自分で、壊しちゃった…)」




私は、お人好しなんかじゃない…





「だぁ!!」




チキンなだけ…




「(はぁ…)」






「そんなため息ばかりついてるとこの子も心配するよ?」








「ひゃ!?」



「あ、ごめんね?驚かせたみたいで…(苦笑)」



「ぁ、いぇ…その…すいません…」



背後から現れたミナト



「あれ?」



明紀はあることに気づいた



「波風さん…二人は?」



「晃太と紀子ちゃんならちょっと前に走って行ったよ?」



今からボクらも行くんだけど…と言った



「す、すいません!!今すぐ準備します



「ゆっくりでいいよ。赤ちゃん、起きちゃうといけないから(笑)」



「あ…そうだった…」



「晃太達は近くだから慌てなくても平気だよ」







そこのホラーハウスだしね






「――――えっ!?」




ミナトが指差す所には行列があった




ドキドキ★ホラーハウス♪


冷めてしまった恋仲でも急接近間違いなし♪


あつあつカップルもさらに燃えること間違いないなし♪





「(ぁあ……紀子ちゃぁんっ(泣)何てこと!!)」




初めて看板がうざく感じた瞬間だった



「明紀ちゃん?」



「(私が…オバケ屋敷嫌いって知ってるはずなのに…なんで…)」



「お〜い?明紀ちゃん?聞こえてる?」



「(紀子ちゃんに…やられた……)」



「おーい」



「………」



「(聞こえてないね(苦笑)これは…)」



しばらく明紀は固まったように動かなかったらしい



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ