未来予想図

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時間を少し巻き戻す。


遊園地事件から大分子育てが板についてきた今日
この頃、


もっと詳しく言うなら、彼女が部屋に(一日だけ)引きこもったから間もなくの話




「ん…」



まだ日も昇らない暗い時間帯にミナトは目覚めた




「あれ?ボク、あのまま寝ちゃったんだ…」



思い起こされるのは昨夜の出来事



珍しく寝付けないようだったナルトを二人で寝かしていたのだ


これが、なかなか寝付かなくて苦労してやっと寝たと思ったとき、感極まって疲れがどっときてそのまま寝てしまったんだろう


三人そろってソファーでゴロンだ


幸い、ソファーが崩せる奴で助かった


幅が広がってソファーがベットのようになるのでそこに三人丁度川の字で寝ていたのだ



「(咄嗟に組み替えたんだっけ?)」



う〜ん、と唸るミナト


全く持って記憶がない



「ま、いいか(苦笑)毛布もかけたみたいだし…」



苦笑しかできない


なんせ本当に何も覚えていないのだから、忍だというのに…


子育ての苦労は流石に忍じゃ、養われないかと自覚した瞬間だった




「ぅ…ん」



「…すぅ…」




ナルくんも明紀ちゃんもグッスリだ



明紀ちゃんなんてナルくんと手繋いでるし…




「(あっ…離れた…)」



「ぅん…」




今度は二人一緒に寝返りを打った



その時、思わず頬が緩んだ




「(いいなぁ…こういうの…)」





和むし、平和だな…って思う



ボクに家族が出来たら凝んな感じになるんだろうか



大変だけどその中に暖かいモノがあって子供が成長する姿を毎日実感できる



そういう幸せもいいなぁと最近、染々感じるよ




「えっと…(記念…記念っと…)」




カシャ




ん!やっぱり良いよね(笑)




―――――『親子』って




この子にとってボクら本当の親と子じゃないけど


きっと、そこらの親子と何らかわりない



だって、




「今日もたくさん遊ぼうね…ナル君」





ボクらにとってこの子は『宝』であることは変わりないんだから……



親が子を想ってるように



ボクらも君を想ってる



.
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