未来予想図
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私はふと思うことがある
「父ちゃん!!起きるってばね!!」
ドスンドスン
「う゛ぅ…」
「ふふふ…そんなドスンと潰れちゃうよ?」
「起きない父ちゃんが悪いってばよ(笑)」
こんな普通の会話を私がして良いのだろうか
「う〜ナル君…重いよ〜」
「じゃ、早く起きるってばね!!」
「――何か張り切ってるね…」
「にしし!!」
「…明紀ちゃんも早いね…」
「えぇ…まぁ…(苦笑)」
幸せな一家団欒の場に私は不釣り合いなきがして
「あ…」
「にししっ」
「そっか…今日は、ん…そうだったね」
「早くしろってばね!!ラーメンが待ってるってば」
ここに居るべきは私じゃなく…
クシナのはずだったのに
そこに私がいるという事実はあっていいの?
あっていいはずがないのに、
「っ」
あぁ…今は、どんな想いであってもすべてがおこがましく聞こえてならない
だって、私は彼らにどこにも行ってほしくないの思っている
なんて、自己中な考えなんだろう…
たしかに、無事に帰ってほしいという本音もあるはずなのに、苦しくてたまらない
私の本音は一体どれなんだろうか?
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