未来予想図A
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こんにちは、紀子です
お忘れの方もいるでしょうが明紀の大親友の紀子です
え?今日は何の用かって?
ガラリ
「あ、おかえり…明紀…」
「ん…ただいま…紀子ちゃん」
「ど、どうだったの?」
実はバレたのよ
「別に、何もないよ?」
「そ、そう…」
何が、と言えば明紀の家庭事情である
ほら、いろいろ増えたじゃない?
あの美形な彼とか…
やけに彼にそっくりなナルト君とか…
「それで先生、なんて?」
顔は笑っている明紀
自分は座って明紀が立っているせいか些か迫力がる
この子は顔に出るタイプ
もっと言えば、空気に出るタイプ
つまり、
どう頑張っても隠せない子なのである
今、私は猛烈に帰りたい
「あの先生…」
ヒタリと明紀の冷めている明るい声が響く
「………うん」
そこから人が変わったように喋りだした
「本当何なの?あの先生」
眼の据わった明紀は滅多にみれない分、とてつもなく怖いのだ
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