お話2

□サーカスの子供
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産まれてから親に嫌われろくにいい思い出なんかなくって
このままあたしは一生不幸なんだろうなって
子供なのに毎日思っていた
ついに捨てられたときはやっぱりって気持ちとほんの少しのよかったともしかしたらの希望で悲しさなんてなかった
しかも、そのもしかしたらが叶うなんて思ってなかった
「お嬢ちゃんなんてお名前?」
知らないおじさんが話しかけてきた
「忘れちゃった」
「どこから来たんだい?」
「忘れちゃった」
「これからどうするんだい?」
「分かんない」
いやな記憶はいつしか消えていて知らないおじさんに雇ってもらう事になった
おじさんはコメットさん
サーカス団の団長だった
それからサーカスの子供たちにあって
名前を貰った
「メウ それが今日からの君の名前だ」
「メ…ウ…?」
「そうこれからよろしくね」
あたしにようやく幸せがおとづれ始めていた
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