chocalate days 2
□その手はいつも暖かい
1ページ/4ページ
『愛美ちゃんから手を繋いでみるといいよ!』
陽毬ちゃんからの言葉を思い出す。隣には、精市くんがいる。
放課後、精市くんがクラスまで迎えに来てくれて一緒に帰ることになった。始終笑顔の陽毬ちゃんに見送られ、私たちは教室を出た。
…変に意識しちゃうな。
さっきから陽毬ちゃんの言葉を意識しすぎて会話が耳に入らない。精市くんが何か言っていても目に入るのは綺麗な手。
「…愛美?」
「!」
精市くんに名前を呼ばれてハッとする。
「お前、また何かあったのかい?」