こんにちは、非日常。

□第十一話
4ページ/6ページ

「…大丈夫かい」



雲雀さんは珍しく優しい口調で私に話しかけ、肩に掛けている学ランで私の肩をそっと包んだ。



「…最低です。不良も、あなたも」



怖くて、涙声になってしまう。


雲雀さんは、何も言わなかった。



「雲雀さんがいなければ、こんな目に合わなかったのに…ほんと、最低です。最悪です」


自由になった手で足を包みながら、私は言った。




「…どうして、もっと早く来なかったんですか」




雲雀さんが私を見た。…その顔、とても最強孤高の不良になんて見えないですよ。



「…私だって女なんです。怖かったんですよ」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ