こんにちは、非日常。
□第十一話
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「…大丈夫かい」
雲雀さんは珍しく優しい口調で私に話しかけ、肩に掛けている学ランで私の肩をそっと包んだ。
「…最低です。不良も、あなたも」
怖くて、涙声になってしまう。
雲雀さんは、何も言わなかった。
「雲雀さんがいなければ、こんな目に合わなかったのに…ほんと、最低です。最悪です」
自由になった手で足を包みながら、私は言った。
「…どうして、もっと早く来なかったんですか」
雲雀さんが私を見た。…その顔、とても最強孤高の不良になんて見えないですよ。
「…私だって女なんです。怖かったんですよ」