こんにちは、非日常。
□第十二話
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「ひーばーりーさーん。朝ですよー」
使用人の人たちのために雲雀さんを起こしに行く。…もちろん若干警戒もしている。
全く…寝顔だけは綺麗なのにな。
ため息をついていると、不機嫌そうな声が聞こえた。
「…何?」
「何、じゃないです。朝ですよ」
「…」
「さりげなく二度寝しようとしないで下さい」
「…咬み殺されたいの?」
「されたくないです。学校に遅れますよ」
私がそう言うと、雲雀さんはムッとした顔で欠伸をしながら起き上がった。
「おはようございます」
とりあえず挨拶をしておく。毎回毎回こんな寝起きじゃ、使用人の人たちは本当に大変だな…。
「おはよう」
二度目の欠伸をしながら挨拶を返す雲雀さん。…寝ぼけてるな。
「もうご飯用意出来てるらしいですから、さっさと来て下さいね」
私はそれだけ言うと、雲雀さんの部屋からそそくさと退場した。
…押し倒されなくて良かった…。